FC2ブログ

choroねえさんの「シネマノート」

映画と観劇感想中心のメモブログです♪

TOP >  2019~2020年 公開映画 >  「パラサイト 半地下の家族」(2019)

「パラサイト 半地下の家族」(2019)

parasite-film-tribute-1.jpg

アカデミー賞授賞式のちょうど1週間前に観たのですが、感想が後になってしまいました。(^^;
面白かったです!やはり韓国映画って鋭い所を突いてくるなと。

ストーリーも突飛なんだけどありそうな話でもあるというところと、韓国の(というか世界の)社会問題を扱っているのが万人ウケしますよね。社会の貧困層を描いた作品という点では一昨年の「万引き家族」を思い出しましたが、描き方が全く違い、もちろん「万引き家族」も素晴らしかったけれど、本作はブラックコメディとして描かれているのがエンタメ度を上げていると思います。重さが緩和されますからね。

前半はコメディ然としていて、「こんなに事が上手く運ぶのか」と笑いながら観れますが、あることから一転してとんでもないブラックな展開になっていきます。起承転結がはっきりしてますよね~まさに「転」の部分からが凄い!「え~~~!こう来るのか~」とぶっ飛びました(笑)。

ネタバレは絶対にしないようにとの監督からのお達しですので、この後は未見の方は飛ばしてください。(笑)


人は誰でも人生プランをある程度は立てたり、思ったりするわけですが、夢を持つというのもその一つですよね。果たしてプランは立てた方がよいのか、また無駄なのか、そんなことも会話の中に登場しますが、一般的によくある「夢は捨てるな。諦めるな」というのとは真逆のようなことが起こり、何だかなぁと思ってしまう展開の中に、一筋の光が見え隠れするように感じたのですがどうなのでしょう・・・
あのラストは、夢から覚めた夢という感じですが、可能性はゼロではないと思うんですよね。主人公のギウは生きていて、まだ若いのですから。救いようのない映画は嫌いなので、少なくとも私個人的にはそう思いたいです。

半地下という日本では駐車場とか物置とかのイメージの場所を住まいとする貧困層の家族(キム家)が富裕層の家をのっとろうとする話から始まりますが、もちろん事はそれで納まるはずはなく、もっと底辺の人が現れたことで、キム家の悲劇につながっていきます。凄いですよね、あの隠れた地下室とそこに暮らす人。たまたま先日「ジョジョ・ラビット」で、ナチスから逃れるために隠れて暮らすユダヤ人の暮らしを観ましたが、同じ隠れて暮らすという事柄であっても、全く社会も立場も違い、戦争もない現代社会にこんな人がいるとしたら・・・と考えると本当にホラーです。そしてその地下室には最後にまた違う役割が・・・というのがまた凄い展開!

ブラックコメディって、単純なコメディと違って社会の痛い所をついた風刺的な作品が多いですよね。まさに本作もそんな一本だからこそ、オスカー作品賞受賞というところにたどり着いたのでしょう。

韓国映画らしい過激な描写には驚きますが、あそこまで爆発するほどの社会への怒りのようなものを感じます。そこが日本人との違いかな。日本人はよくも悪くもおとなしいですからね。

丘の上の豪邸はこれまた富裕層の最上級ともいえるほどの邸宅で、広い邸内と庭が物語っていますね。居間から一望できる綺麗な庭が後半で惨状になってしまうのも貧富の差ならぬ静と動の差が凄いです。
そしてそれに続く洪水のシーンは映画ならではの迫力で圧巻です。半地下の住まいが浸水してしまうのを観て、昨年の日本の台風での洪水被害を思い出し心が痛みましたが、丘の豪邸から坂をどんどん下って自宅に戻るキム家の人々の姿が何とも痛々しかったです。彼らが自分たちの立場を再認識することになる哀しいシーンですよね。

キャストも皆素晴らしかったですね。貧困層の役を演じた女優さんたちが、オスカー授賞式で正装してとても美しかったのが、当たり前なのに印象的でした(笑)。

ポン・ジュノ監督の作品は「殺人の追憶」の評判を聞いてずっと観なくてはと思いつつ未見のまま現在に至ってしまいました。「母なる証明」も気になっていますので、是非近いうちに観てみようと思います。(^^)

PARASITE/サスペンスホラーコメディ/韓国  /Color  132分
初公開日: 2019/12/27  
公開情報:ビターズ・エンド  
映倫:PG12
コピー:全員失業中の一家が目指す、高台の豪邸。
    そこは、最高の就職(パラサイト)先――!?

【クレジット】
監督:ポン・ジュノ
脚本:ポン・ジュノ
ハン・チンウォン
撮影:ホン・ギョンピョ
プロダクションデザイン:イ・ハジュン
編集:ヤン・チンモ
音楽:チョン・ジェイル
【出演】
ソン・ガンホ・・・キム・ギテク
イ・ソンギュン・・・パク・ドンイク
チョ・ヨジョン・・・パク・ヨンギョ
チェ・ウシク・・・キム・ギウ
パク・ソダム・・・キム・ギジョン
イ・ジョンウン・・・ムングァン
チョン・ジソ・・・パク・ダヘ
チョン・ヒョンジュン・・・パク・ダソン
チャン・ヘジン・・・キム・チュンスク
パク・ソジュン・・・ミニョク

【解説トストーリー】
 「殺人の追憶」「グエムル -漢江の怪物-」のポン・ジュノ監督が、豪邸に暮らす裕福な家族と出会った極貧家族が繰り広げる過激な生き残り計画の行方を描き、みごとカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールに輝いた衝撃のエンタテインメント・ブラック・コメディ。偶然舞い込んだ千載一遇のチャンスを活かすべく、徐々に豪邸に浸食していく一家の必死にして滑稽な姿を、ユーモラスかつ予測不能の展開で描き出していく。主演はポン・ジュノ監督とは4度目のタッグとなる「タクシー運転手 ~約束は海を越えて~」のソン・ガンホ。共演にチェ・ウシク、パク・ソダム、チャン・ヘジン、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン。
 失業中の父親キム・ギテクとその妻チュンスク、そして大学受験に失敗続きの息子ギウと美大を目指す娘のギジョンの4人が暮らしているのは半地下の薄暗い貧乏アパート。しがない内職で糊口を凌ぐ日々だったが、ある日ギウのもとに家庭教師の話が舞い込む。エリート大学生の友人から留学中の代役を頼まれたのだ。さっそくギウは経歴を偽り、IT企業の社長パク・ドンイクとその家族が暮らす高台の大豪邸へとやって来る。すぐに家族の信頼を得たギウは、今度は言葉巧みに妹のギジョンを美術の家庭教師として家族に紹介し、パク家に招き入れることに成功する。こうして少しずつパク家の中に自分たちの居場所を確保していくキム一家だったが…。(allcinemaより)
imrs.jpg
おめでとうございます!

関連記事
スポンサーサイト



Re: もくれんさん * by choro
> やっと観られました〜!
> 私はほとんど笑えなかったし、ラストに希望は持てなかったので、イメージは違うのかと思いますが、すごい映画でした。
> 強烈でした。

本当に凄い映画ですよね。邦画ではこのようなものは作れないな~と。
ブラックコメディですが、脚本はよくできているなぁと思いました。
次々と予想のつかない展開っていうのは、映画としては面白いですよね。

世の中、早く落ち着くことを祈るばかりです。エンタメに影響が出るのはやはり辛い。。(^^;

私も『殺人の追憶』をまだ見てなくて(^_^;) * by 木蓮
やっと観られました〜!
私はほとんど笑えなかったし、ラストに希望は持てなかったので、イメージは違うのかと思いますが、すごい映画でした。
強烈でした。

コメント






管理者にだけ表示を許可

Re: もくれんさん

> やっと観られました〜!
> 私はほとんど笑えなかったし、ラストに希望は持てなかったので、イメージは違うのかと思いますが、すごい映画でした。
> 強烈でした。

本当に凄い映画ですよね。邦画ではこのようなものは作れないな~と。
ブラックコメディですが、脚本はよくできているなぁと思いました。
次々と予想のつかない展開っていうのは、映画としては面白いですよね。

世の中、早く落ち着くことを祈るばかりです。エンタメに影響が出るのはやはり辛い。。(^^;
2020-03-01 * choro [ 編集 ]

私も『殺人の追憶』をまだ見てなくて(^_^;)

やっと観られました〜!
私はほとんど笑えなかったし、ラストに希望は持てなかったので、イメージは違うのかと思いますが、すごい映画でした。
強烈でした。
2020-02-22 * 木蓮 [ 編集 ]