2009-02-13 (Fri)✎
なぜか今年に入ってからクラシックのコンサートに行く機会が増えているのですが、面白いものでそういうのって続くんですね~生のコンサートや舞台はチケットが高価なので、家庭持ちになってからはよほどでないと行けなくなってしまった為、オペラはそれこそ20年ぶりくらいかもしれません。^^;
今回こちらも有難い事に招待券を戴いたのですが、先日スクリーンでUKオペラを観て「又生で観たいな~」と思っていた矢先のことで有難く行かせていただきました。しかも宮本亜門の演出だったので、こちらもとっても気になっていたしラッキーです♪(^^)
今回こちらも有難い事に招待券を戴いたのですが、先日スクリーンでUKオペラを観て「又生で観たいな~」と思っていた矢先のことで有難く行かせていただきました。しかも宮本亜門の演出だったので、こちらもとっても気になっていたしラッキーです♪(^^)
ミュージカルでは亜門さんの演出はお馴染みですが、オペラは過去にモーツァルトばかり3作(「フィガロの結婚」「コジ・ファン・トゥッテ」「ドン・ジョヴァンニ」)手がけているそうですね。今回は初めてヴェルディに挑戦だったようですが、最近のオペラは海外でも本当に斬新な演出が多いけれど、昔ながらの「椿姫」しか知らない私は幕が開いてびっくりでした。^^;
舞台の上にもう一つ高さのある舞台が造られ、何と坂になっています。よく後方が高くなった舞台は見かけますが、今回は右側が高く左側が低い舞台で、奥行きも遠近法を使った装置で出していました。
昔ながらの第1幕はパリのヴィオレッタの明るく華やかな屋敷での舞踏会シーンですが、今回はやはり先日観た映画「フィガロの結婚」と同じく序曲の時から幕が開き、暗いヴィオレッタの部屋で瀕死の彼女が昔のことを回想しているような演技が序曲に合わせて繰り広げられます。「あ~これが3幕(昔は4幕でしたが)のシーンに繋がるんだな」と一目でわかるのは面白いですね。オペラの悲劇は誰もが結末を知っているので、最初にラストを暗示するような演出も悪くないなと思います。
その暗いシーンから1幕の華やかなシーンがどのようになるのかと興味津々で観ていたら、何と、その回想のまま1幕に入りました。だからヴィオレッタの衣装もそのまま。。。真っ赤なスレンダーなドレスで、これも昔ながらの白椿を思わせるスカートの広がったお姫様ドレスとは違います(笑)。
2幕のパリ郊外のシーンもその装置を上手く利用してあるのですが、やはり昔のセットを見慣れていると、ちょっと郊外の田舎屋の感じは掴みにくいですね。^^;まぁ知って観ているからいいですけど。。。
2幕後半(昔の3幕)のヴィオレッタの友人フローラの家での舞踏会シーンは、今回の演出の中では一番華やかな感じになっていてヴィオレッタの紫の衣装もとても素敵でしたが、なぜかアルフレードだけは衣装が変わらない?(笑)やはりライトはあまり明るくなく、ちょっと異色な舞踏会シーンです。
そうそう、1幕と共にコーラスの人たちが黒人のような黒いお面?をつけてるんですよね。顔だけ黒塗りしているのかどうかちょっとわかりにくいのですが、あの意図はどういうものなのでしょう?ドレスだけど顔だけ真っ黒??全体にヴィオレッタの死の影が潜んでいるので、何かそれとも関係があるのでしょうか。。不思議なメイクでした。
そして終幕の3幕が一番従来の終幕に雰囲気が近いかな。2幕の最後と全く同じシーン(ポーズ)から始まるのですが、それは幻のように消えていき、ヴィオレッタの衣装も最初と同じ赤のドレスに戻っています。
どうしてもこの「椿姫」とチャイコフスキーの「エフゲニー・オネーギン」は明るく華やかな舞踏会シーンのイメージがあったので、今回のような暗い「椿姫」は初めてでした。最近は古典でも現代風の演出になっていたり、簡素なセットも増えているので、いまや当たり前なのかもしれませんが、浦島太郎的に久々に観ると、斬新ではあるけれど、やはりグランドオペラの重みのようなものはちょっと薄くなってしまう感じが否めないように思います。好みの問題ですが。。。^^;
さて、肝心の歌の方ですが、この演目はやはりヴィオレッタ役がいかに大変かをあらためて感じました。何しろ1幕から有名な「乾杯の歌」や一番の聞かせどころアリア「あぁ、そは彼の人か~花から花へ」があるので、おそらく歌手の人はそこに声のピークを持っていくのが難しいでしょうね~最近の日本のオペラ界は全く知らないので初めて聴いた歌手ばかりでしたが、ヴィオレッタ役の澤畑恵美さん、よかったです。「花から花へ」のラストのesがちょっと細くなった感もありましたが、堂々たる歌いっぷりで、3幕のラストまで声が落ちることなく演技もよかったし、さすがにタイトルロールを歌うプリマだけありますね。
アルフレード役の樋口達哉さんは前半、ちょっと音程が上がっていましたが、後半になるほどよくなったような気がします。日本人のテナーはなかなか難しいんですよね。身体も外人に比べると華奢なので仕方がないのですが、ドミンゴなどばかり聴いていたので(笑)耳ばかり肥えてしまって観客って勝手ですからね~(笑)
ジェルモン役の小森輝彦さんは一番拍手が多かったかも。名曲「プロヴァンスの海と陸」は聴かせてくれました。
このところお正月のニューイヤーオペラコンサートも観るのをさぼっていたので、本当に若手の歌手を知らないのですが、次々と優秀な人も出てくるけれど、なかなか大スターは生まれないのもクラシックの世界で、本当に大変だと思います。
私が一番最初に観た「椿姫」はメトロポリタン歌劇場の引越公演で、当時ヴィオレッタを歌わせたら世界一というくらい素晴らしい声だったジョーン・サザーランドを聴く事ができ、そのオペラ公演がきっかけでオペラが好きになったようなものでした。今でもその時の感動はしっかりと残っていますからやはり素晴らしかったんですね~その後、二期会の友の会みたいのにも入って片っ端からいろいろな演目を観ましたが懐かしいです。
今回観ながら、こういう古典のお話って歌舞伎の古典にも通ずるところがあるな~なんて思いました。この「ラ・トラヴィアータ」(「道をはずれた女」の意)の筋にあるようなのって歌舞伎にも出てきそうですもの(笑)。
亜門さんの演出は賛否が分かれそうですが、私は面白く観ることができました。いかにも亜門さんらしい箇所も随所に見られて頷いてしまいましたが、今後、こういう古典は又いろいろな演出がなされるのでしょうね~長く演じ続けられている演目だけにそれも一つのチャレンジとして人の挑戦は続くのかな~と思うと楽しいですね♪
しかしこうして久々に昔好きだったものに触れてしまうと、また気持ちがそちらにも傾いてしまいそう~(笑)機会があったらまた是非とも味わっていきたいものです。(^^)
オペラ全3幕 字幕付原語(イタリア語)上演
台本:フランチェスコ・マリーア・ピアーヴェ
作曲:ジュゼッペ・ヴェルディ
指揮:アントネッロ・アッレマンディ
演出:宮本亜門
【配役】
ヴィオレッタ:澤畑恵美
アルフレード:樋口達哉
ジェルモン:小森輝彦
フローラ:小林由佳
ガストン子爵:小原啓楼
トゥフォール男爵:鹿又透
ドビニー侯爵:村林徹也
アンニーナ:与田朝子
合唱:二期会合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
台本:フランチェスコ・マリーア・ピアーヴェ
作曲:ジュゼッペ・ヴェルディ
指揮:アントネッロ・アッレマンディ
演出:宮本亜門
【配役】
ヴィオレッタ:澤畑恵美
アルフレード:樋口達哉
ジェルモン:小森輝彦
フローラ:小林由佳
ガストン子爵:小原啓楼
トゥフォール男爵:鹿又透
ドビニー侯爵:村林徹也
アンニーナ:与田朝子
合唱:二期会合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
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No title * by car*ou*he*ak
ラ・トラヴィアータは大好きでレーザーディスク(ハードが壊れてしまったからもう見られないけど・・)のソフトを持っていてよく見てました。亜門さんの演出なのですか。それにポスターも今っぽいですね。クラッシック界もこのように新たな試みをされていていいことですね。
No title * by choro
★miskatonicさん、二期会も本当に久々だったので、ポスターも最近のは知らないのですが、私も変わってるな~と思いました。現代ぽいですよね。
最近は歌舞伎の勘三郎にしても、亜門さんにしても、今まで敷居が高いとされていた芸術を一般に広めようとする試みをするのは素晴らしいですよね。
現代風演出も斬新で面白いのですが、映画でシェイクスピアが現代風にされた時に感じるような違和感を時折感じるのも事実かな。それは原曲は変えてないわけなので、歌詞や設定との違和感かもしれません。でも次はどんな演出が発表されるのかと楽しみでもありますよね!
野田さんもやってましたね~以前浅利慶太がイタリアで「蝶々夫人」をやってましたが、年代的に野田さんや亜門さんは若いので、やはり発想が斬新で面白いですね!
最近は歌舞伎の勘三郎にしても、亜門さんにしても、今まで敷居が高いとされていた芸術を一般に広めようとする試みをするのは素晴らしいですよね。
現代風演出も斬新で面白いのですが、映画でシェイクスピアが現代風にされた時に感じるような違和感を時折感じるのも事実かな。それは原曲は変えてないわけなので、歌詞や設定との違和感かもしれません。でも次はどんな演出が発表されるのかと楽しみでもありますよね!
野田さんもやってましたね~以前浅利慶太がイタリアで「蝶々夫人」をやってましたが、年代的に野田さんや亜門さんは若いので、やはり発想が斬新で面白いですね!
No title * by choro
★ひかりさん、そうなんですよ~どういう意味なのかちょっと聞いてみたくなりますよね。^^;
そそ、オペラの筋はとても単純なものが多くわかりやすいですよね。古典って大体テーマが決まっているような・・・(笑)
しかし同じ演出じゃ観る方も飽きるので、次々と変わったものが発表されるのはやはり楽しみですね♪
そそ、オペラの筋はとても単純なものが多くわかりやすいですよね。古典って大体テーマが決まっているような・・・(笑)
しかし同じ演出じゃ観る方も飽きるので、次々と変わったものが発表されるのはやはり楽しみですね♪
No title * by miskatonic_mgs_b
このポスターもちょっとアートっぽいですよね。
宮本亜門はオペラをもっと敷居が低いものにしようと思って、入りやすいモーツァルトの作品を選んでやっていたそうです。
私は最近オペラを見始めたので、現代風の演出ってけっこう好きなんですが、でも、「椿姫」で黒塗りの顔のメイクが出てきたら「???」って思うかも(^_^;。
意図はあるんでしょうね。
野田秀樹なんかも最近ちょっとオペラの演出をやったりしてるので、
そう云う動きも楽しみですよね。
宮本亜門はオペラをもっと敷居が低いものにしようと思って、入りやすいモーツァルトの作品を選んでやっていたそうです。
私は最近オペラを見始めたので、現代風の演出ってけっこう好きなんですが、でも、「椿姫」で黒塗りの顔のメイクが出てきたら「???」って思うかも(^_^;。
意図はあるんでしょうね。
野田秀樹なんかも最近ちょっとオペラの演出をやったりしてるので、
そう云う動きも楽しみですよね。
No title * by ひかり
黒塗りとか~凄いですね。かなり変わった椿姫だったようですね。
オペラってお話の内容は良く聞いてると結構単純で世俗的でわかりやすくて驚いた記憶があります。
宮本亜門さんってオペラも演出されてるんですね。
最近みていないので観に行きたいですね~
オペラってお話の内容は良く聞いてると結構単純で世俗的でわかりやすくて驚いた記憶があります。
宮本亜門さんってオペラも演出されてるんですね。
最近みていないので観に行きたいですね~
No title * by choro
★なぎさん、あはは悲劇に見えないヴィオレッタ・・・何となく想像つくわ~(笑)よく昔は歌手の人もふくよかな方が多くてこれとか「ボエーム」のミミなど「病気に見えない」とか言われましたよね。^^;
オペラも観始めるとまたまた止らなくなりそうで・・・(^^ゞ
オペラも観始めるとまたまた止らなくなりそうで・・・(^^ゞ
No title * by choro
★レミさん、国内のオペラでもミュージカルよりお高いですものね。しかし生はそれなりのことがあるので、やはりいいですね!
亜門さんの演出はやはり興味があります。最近の舞台は既成概念にとらわれていなくて面白いですね♪
亜門さんの演出はやはり興味があります。最近の舞台は既成概念にとらわれていなくて面白いですね♪
No title * by なぎ
良いですね~。伝わってきます。
学生時代に観た「椿姫」は、とても悲劇には見えないヴィオレッタに苦笑したことを思い出しました。
ちゃんとした(!?)オペラを観なくては!(爆)
学生時代に観た「椿姫」は、とても悲劇には見えないヴィオレッタに苦笑したことを思い出しました。
ちゃんとした(!?)オペラを観なくては!(爆)
No title * by レミ
オペラは他の舞台と比べてチケット代が高いのでなかなか手が出ません。。でも面白そうですね~。
宮本さんの演出も凝っていて面白そうです。
宮本さんの演出も凝っていて面白そうです。


亜門さんもいろいろなチャレンジをしてさすがです。一見の価値はありました~ホント、クラシック界も新たな試みがなされていいことですよね!