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2019年3月にyahooブログから引っ越してきました。
なかなかFC2の仕様に慣れるのには時間がかかりそうですが、とりあえずYahoo!ブログと同じようにTOPページっぽいものを一番上に来るようにしてみました。

また、Yahooではゲストブックという、簡単なコメントを送る機能があったのですが、そちらに慣れているせいか設置しておきたくなります。(笑)
コメント欄を利用することになってしまいますが、何か記事に関係のないことでコメントがありましたら、こちらにお願い致します。

今後、こちらの記事は内容を更新することもありますが、よろしくお願いいたします♪
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メリポピ1

メリーポピンズ

メリポピキャスト

2018年に日本初演された時、本当に楽しくて、これは何度でも観れる作品だなと思っていたのですが、コロナ禍にもかかわらず、今回再演されたのは嬉しかったですね。

主演のタイトルロールはメグさん(濱田めぐみ)はそのままで、Wキャストのもう一人は平原さんから笹本さんにバトンタッチ、バートは大貫さんが残留で、柿澤君から小野田君にバトンタッチとなりました。

作品の感想はほぼ前回と同じで、やはりとても楽しめるミュージカルには違いなく、とにかく世界観がファンタジーの王道ですよね。トラバースの児童文学から始まり、ディズニーの映画化、そして舞台化とすべてがそれこそ「何もかもパーフェクト♪」そのものです(笑)。

ミュージカルとしては時代的にも「マイ・フェア・レディ」と似た雰囲気もあり、銀行のシーンのモノトーンでそろえているところなどは、「マイフェア~」のアスコット競馬場のシーンと似てますね。
場面転換なども工夫されていて、飽きさせない展開は、改めてよくできているなと感じました。

物語のテーマも時代は違えど、普遍的なものだし、ファミリーで観られる作品としていつの世でも愛されるだろうなと思います。

キャストはやはりメグさんは最強!本当に上手いです。もうメリーにしか見えないというか、なりきり方が凄いですね。もちろん歌も申し分ないので、安心して心から楽しめました!

今回は2回足を運びましたが、両回とも、好みから主演はメグさんとおのりゅう(小野田君)のコンビにしました。

初役となるバートのおのりゅうですが、前回はロバートソン・アイの役でしたね~メチャ出世です(笑)。「パレード」でその美声を聴いた時からファンになりましたが、やはり彼も裏切りません。「レミゼ」のアンジョルラスとは全く違うバートを安定感抜群で楽しそうに演じていてこちらも幸せな気分になれました。
ダンスも上手いですね~キレッキレで驚きました(笑)。今までおのりゅうのダンスは観たことがなかったのでビックリです。宙づりのシーンも何事もないように歌ってこなしてお見事!またカッキーとは違った魅力のバートでした!

2回目に観た時はロバートソン・アイが内藤君だったので、なんと昨年の「レミゼ」メンバーがそのまま引っ越してきたような感じで可笑しかったです。皆上手いわけですね。

その内藤君もマリウスと同じ人が演じているとは思えない変身ぶりで楽しませてくれました。

ジョージ・バンクスのお二人も安定で、ちょうど山路さんは朝ドラで毎日観ていた時期だったのでそのギャップもいいですね~夫人の木村さんも前回からなので安定。綺麗なお声も健在でした。

バードウーマンとミスアンドリューの二役はたまたま2回とも島田さんでしたが、相変わらずの達者さで魅了されました。この二役は面白いですね。変身ぶりに驚きます。

下のキャスト表にない方ではミセス・コリー役のエリアンナさんが素晴らしかった!さすがでした。

本当に楽しいミュージカルです!また再演されたら観てしまいそう。メグさんが長くやってくれるといいな~

そのメグさん、次は秋に一転してミニシアターの3人劇「color」ですね。
おのりゅうは8月に「ミス・サイゴン」で観れるし、この「ミス・サイゴン」は生で観るのは14年ぶりなので楽しみです♪

【キャスト】
メリー・ポピンズ・・・濱田めぐみ/笹本玲奈
バート・・・大貫勇輔/小野田龍之介
ジョージ・バンクス・・・駒田一/山路和弘
ウィニフレッド・バンクス・・・木村花代/知念里奈
バードウーマン/ミス・アンドリュー・・・島田歌穂/鈴木ほのか
ブーム提督/頭取・・・コング桑田/ブラザートム
ミセス・プリム・・・浦嶋りんこ/久保田磨希
ロバートソン・アイ・・・内藤大希/石川新太

【スタッフ】
原作:パメラ・トラバース
オリジナル音楽:リチャード・M・シャーマン/ ロバート・B・シャーマン
追加歌詞&音楽:ジョージ・スタイルズ/アンソニー・ドリュー
訳詞:高橋亜子
脚本:ジュリアン・フェローズ
翻訳:常田景子
オリジナル演出:リチャード・エア
共同演出/オリジナル振付:マシュー・ボーン


【ストーリー】
1910年のロンドン、チェリー・ツリー・レーンに住むバンクス家。
一向に子守が居つかないこの家に、メリー・ポピンズが舞い降りてくる。
魔法で部屋を片付けたり、カバンから何でも取り出したり不思議な力を持つメリーと、煙突掃除屋のバートと過ごす素敵な毎日に、子供たちは大喜び。
一方、父ジョージは銀行でのある融資をきっかけに、苦境に立たされてしまう。
しかしこの出来事をきっかけに、バンクス家は家族の幸せを見つけ、それを見届けたメリーは、また空へ帰っていくのだった。


ドクターストレンジ

今年のお正月過ぎに観た「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」のラストで、ワンダが現れて、このドクター・ストレンジの予告的な映像が流れましたが、半年もせずにこちらが公開されたのは助かりました。何しろ間が空くと忘れてしまいますから(笑)。

MCUは最初の「アイアンマン」から結局ほとんどの作品を観てしまっていますが、さすがに昔のは内容を忘れているので、続編が公開されるたびにおさらいしたり、本当に忙しいです。(^^;
しかも、ディズニー傘下に入ったため、Disney+でやっているドラマまで関係してきて、本作も「ワンダヴィジョン」を観てないと、ちょっと意味が分かりにくいですよね。

幸いなことに(笑)「ワンダヴィジョン」は全部観てあったので、ふむふむと思いながら観賞できましたが、某シリーズまで拡がってしまうとは、さすがに途中から見始めた人にはつらいかも。。。。

とは言え、やっぱり面白かったです!(笑)
何しろ映像が凄くて、これは劇場で観ないとその迫力は伝わりませんよね。「インセプション」を観た時、その斬新な映像に驚きましたが、たった10年ちょっとしか経っていないのに、いまやその上を行く凄い映像の作品が次々出てきて、本作もインセプションと似たような街が歪むシーンがありましたが、本当に凄いですね~ひと昔前の人が観たらびっくりするだろうと思います(笑)。

今回は題名のごとくマルチバースということで、いわゆるパラレルワールドの話です。いや~かなりややこしいのですが、アベンジャーズでも出てきたので何とか着いていけたかなと。(^^; まぁ、SFは何でもありですからね~(笑)

ストーリーは結構せつないところもあり、「あなたは今、幸せですか?」という問いには考えさせられます。ワンダは今回のヴィランだけど、結局全てはヴィジョンへの愛。だから、彼との子どもを大切にしたいわけで、TVシリーズのラストもせつなかったけれど、今回はワンダが暴走する分、よりせつなかったですね。それって、ある意味、クリスティーンと結ばれないストレンジとも共通するところがあるのかなと思いました。ストレンジもかわいそうですよね~でもパラレルワールドは混乱とせつなさをより深くさせますね。一つの世界だけで生きている方が幸せ。ワンダのように、違う世界で幸せにしている自分を見たら、より辛くなりますから。逆に悪い自分を見るのも嫌だしな~(笑)

それにしても、ワンダは強い!今まで、「キャプテン・マーベル」が一番強いかと思っていましたが、本作を観るとワンダが最強では?と思ってしまいます。本当に凄いパワーでした。エリザベス・オルセンも熱演でしたね。TVシリーズ以上のパフォーマンスですから、迫力も半端なかったです!

お馴染みのキャストも楽しませてくれました。ベネディクト・ウォン演ずるストレンジの相棒のウォンも大活躍!マルチバースの旅の鍵となるソーチー・ゴメス演ずるアメリカは、本作のヒロインでしたね。今後も登場するのでしょうか。

先ほどは某シリーズと書きましたが、まさかのプロフェッサーXには驚きました!パトリック・スチュワートが現れた時はちょっとテンション上がりましたよ~(笑)こうなると、X-MENも観てないと面白くないですよね。(笑)先日映画好きの甥っ子と話していたら、彼はX-MENシリーズは観てないので、これを観るにはそっちも観なくちゃだめか~とため息ついてました(笑)。ホントに追いつくのが大変!

キャプテン・カーターも本作鑑賞後にDisney+で観ましたよ(笑)。なんでペギーがキャプテンになっているのかやっとわかりました。(^^; ヘイリー・アトウェルが演じてくれていたのでよかったです。

クリスティーン役のレイチェル・マクアダムスも登場で嬉しかったけれど、やっぱりストレンジとは結ばれない運命なのね。でも、今回は出番も多く、この先でもまた何か変化があるのかな?

カンバーバッチは相変わらずかっこいいですね~前回はまだ初心者ドクターだったけれど、今回はベテランぽくなり、その分パワーアップしていましたよね。それにしても特殊メイクも凄い!まるで、フランケンシュタインかパイレーツの骸骨たちみたいで笑ってしまいました(笑)。

ラストにはシャーリーズ・セロンが登場で次にも期待がかかりますね。
本当にMCUはキャストも豪華だし、次々と登場人物も増え、このシリーズを理解していくのは、結構いいボケ防止対策になるかも・・・(^^;


原題:DOCTOR STRANGE IN THE MULTIVERSE OF MADNESS
ジャンル:アクション/アドベンチャー/ヒーロー
製作国:アメリカ  
Color  126分
初公開日: 2022/05/04  
公開情報:ウォルト・ディズニー・ジャパン  
映倫:G

監督:サム・ライミ
脚本:マイケル・ウォルドロン
撮影:ジョン・マシソン
音楽:ダニー・エルフマン
音楽監修:デイヴ・ジョーダン

出演:
ベネディクト・カンバーバッチ・・・スティーヴン・ストレンジ/ドクター・ストレンジ
エリザベス・オルセン・・・ワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチ
キウェテル・イジョフォー・・・モルド
ベネディクト・ウォン・・・ウォン
ソーチー・ゴメス・・・アメリカ・チャベス
マイケル・スタールバーグ・・・ニコデマス・ウエスト
レイチェル・マクアダムス・・・クリスティーン・パーマー
パトリック・スチュワート・・・チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX
ヘイリー・アトウェル・・・ペギー・カーター/キャプテン・カーター
ラシャーナ・リンチ・・・マリア・ランボー/キャプテン・マーベル
アンソン・マウント・・・ブラックボルト
ジョン・クラシンスキー・・・リード・リチャーズ/Mr.ファンタスティック
ジュリアン・ヒリアード・・・ビリー・マキシモフ
ジェット・クライン・・・トミー・マキシモフ
シャーリーズ・セロン (クレジットなし)・・・クレア
ブルース・キャンベル (クレジットなし)

【解説とストーリー】
ベネディクト・カンバーバッチが元天才外科医の最強魔術師を演じるマーベル原作ヒーロー・アクション「ドクター・ストレンジ」の続編。“マルチバース”が開いてしまい、人類に最大の脅威が迫る中、スカーレット・ウィッチことワンダの助けを借り、世界の危機を救うべく、マルチバースを舞台に新たな敵に立ち向かっていくドクター・ストレンジの活躍を描く。共演はエリザベス・オルセン、キウェテル・イジョフォー、ベネディクト・ウォン、ソーチー・ゴメス、レイチェル・マクアダムス。監督はトビー・マグワイア主演版「スパイダーマン」シリーズのサム・ライミ。
 交通事故により神経外科医としての輝かしいキャリアの全て失ってしまった後、カマー・タージでの過酷な修行の果てに魔術師となり、世界を守るために日々奮闘するドクター・ストレンジ。ある日、巨大モンスターから少女を救い出した彼は、その少女アメリカ・チャベスがマルチバースを移動できる能力を持つことを知る。その能力ゆえに悪の存在から狙われる身となった彼女を守るため、アベンジャーズのメンバーでマルチバースの知識もあると思われるワンダ・マキシモフに助けを求めるドクター・ストレンジだったが…。(allcinemaより)


ブエノスアイレス


月組の外箱公演は初めてです。日本青年館ホールも2018年の秋に観た星組の「サンダーボルトファンタジー」以来でしょうか。このホールがオープンした時の星組公演「阿弖流為」の時に飾ってあった、こっちゃん(礼真琴)の記念のメッセージとサインもいまだにあってちょっと嬉しかったりして(笑)。


さて、その星組にこの度組替えでお迎えするありちゃん(暁千星)の初東上作品ということで、楽しみに観てまいりました。この作品は過去のものは未見なのですが、ある意味新鮮な気持ちで観られたのもよかったかな。


青年館は小さいので、今回もほとんどオペラなしで観られる距離の席で、月組さんは今まで大劇場の2階席からしか観たことがなかったので(^^; いろいろと新たな発見がありました。


まずは、ありちゃんのスタイルのよさにびっくり!今更なのですが、やっぱり大劇場の2階席からだと、そこまで等身大で見えるわけではないので、近くで観るとよくわかりますね~お顔も小さくて、本当にステキですね。元々、彼女の歌声やダンスは好きだったのですが、これは益々星組で観るのが楽しみになります。今からワクワクしますね。


ありちゃんもこっちゃんと似たキャラのところがあり、ベビーフェイスで可愛いイメージでしたが、今回のニコラスは心に傷を負った元レジスタンスという重い役どころで、男役の中の男役と言う感じです。そしてお得意のダンスをたっぷりと披露できるタンゴダンサーになるというストーリー。そこに、友人との関係が加わり、運命が変わっていくという話なのですが、暗い時代が背景にあるので、かなり重いですね。あまり何回も繰り返して観たくなる話しではないな~(^^;


こっちゃんの「アルジェの男」もそうでしたが、個人的にはこっちゃんやありちゃんは明るく溌溂とした役の方が合うと思っています。本作の初演が紫吹さんだったというのは納得。そうですね~こういう役って紫吹さんとか、最近のスターさんだとだいもん(望海風斗)とか、ザ・男役という人が似合いそう(笑)。


でも、決してありちゃんが似合わなかったわけではありません。これまでにないありちゃんが観れたという意味ではよかったかな~と。いつもの可愛い感じは封印して、やっぱり声はピカイチだし(セリフの声も)スーツもよく似あって本当に素敵でした。もちろんダンスシーンでも魅せてくれましたし。星組に来たら、また新たなファンが増えること間違いなしですね!楽しみでなりません。


物語の鍵となる友人リカルドを演じたおだちん(風間柚乃)もやっぱりいいですね~この存在感はおだちんならではというか、今までも上級生の代役をした時にあまりの違和感のなさに驚きましたが、もういつでも何でも来い!という感じでしょうか(笑)。リカルドはアクの強い役ですが、しっかりとその危うい感じが出ていて目が離せませんでした。今後の月組を背負う人だと思うので益々期待したいです!


実質上のヒロインとなるタンゴダンサーのイサベラ役は天紫珠李ちゃん。大人っぽい雰囲気の娘役さんですよね~月組では路線娘役さんだと思いますが、個人的にはちょっとだけ物足りなさを感じたかな。小劇場だと細かいところまで見えてしまうので、演技もダンスも魅せるのは難しいですね。


雪組から組替えされて初月組舞台のあみちゃん(彩海せら)は前回の雪組「シティハンター」以上のすさんだ役ですね。可愛いお顔だちなので、なかなか悪役は難しいと思いますが、演技力は確かなので、今後の月組での活躍が楽しみですね♪


「ロマンス劇場」の新人公演で主演を務めた礼華はるくんは、今まであまりチェックしていなかったのですが、タイプ的にはちなつさん(鳳月杏)に近い? とても背が高くて舞台映えしますね~落ち着いた雰囲気のビセンテによく合っていました。


本作って、劇中での歌は主人公のニコラスと歌手役のフローラの二人だけなんですね。

フローラ役の晴音あきちゃん、スカステでもお馴染みでしたが、今回は95期のはるちゃんが長だったんですね。ま、ありちゃんが主演だからそうなりますか。ディーバの役としてはもう一つ欲しかったところですが、たった一人で舞台上で歌うシーンもあり、とても重要な役どころでした。本公演なら、美穂さんあたりが演じてもおかしくない役。はるちゃんももちろん頑張ってましたが、ちょっと若い感じに見えちゃうかな。次の大劇場でご卒業だそうで、95期もどんどん少なくなり寂しいですね。


リカルドの妹ビセンテ役の花妃舞音ちゃんは初めて知った娘役さん。(^^; ちょっとアニメ声だけど、頑張ってましたね~リカルドの思いに巻き込まれてしまい可哀想な女性ですが、一筋の希望がラストにあるのはよかったです。


重くて暗いお話しの後に、華やかなフィナーレが付くのが宝塚のよいところで、悲劇で終わったキャラクターもしっかりと明るく登場して(笑)歌にダンスと魅せてくれます。しかし全編でたくさん踊られるタンゴは難しいですね~組子さん、本当によく頑張っていました!


やっぱりありちゃんはショースターだと思うので、まずは次の星組の全国ツアーでの活躍を楽しみにしたいと思います♪(生では観れなさそうだけど;;)



『ブエノスアイレスの風』

-光と影の狭間を吹き抜けてゆく…-

作・演出/正塚 晴彦
<キャスト>
ニコラス・デ・ロサス・・・暁 千星
ロレンソ・・・凛城 きら
メルセデス・・・夏月 都
フローラ ・・・晴音 アキ
リカルド・・・風間 柚乃
イサベラ ・・・天紫 珠李
ビセンテ ・・・礼華 はる
マルセーロ・・・彩海 せら
エバ・・・羽音 みか
リリアナ・・・花妃 舞音
<解説>
紫吹淳主演で1998年に初演、柚希礼音主演で2008年に上演され、いずれも好評を博した作品の待望の再演。
1900年代半ばのブエノスアイレス。反政府ゲリラのリーダーで政治犯として囚われていたニコラスが、特赦により7年振りに釈放される。軍事政権が倒れ、民主制となった祖国で新たな人生を歩み始めたニコラスは、ダンスの才能を買われ、タンゴ酒場の花形ダンサーであるイサベラのパートナーとして雇われることとなるが、そこへかつての仲間リカルドが現れ…。
新たな生き方を模索する男の姿を通し、人生の意味を問いかける物語を、ドラマティックなタンゴを随所に盛り込んでお届け致します。 (以上 公式サイトより)
2022/5/3-10 於:日本青年館ホール  2022/5/18-23 シアタードラマシティ

coda (1)

2014年公開の「エール!」は当時娘は観に行ったのですが、私は観そびれてしまいそのままになっていました。今回のリメイク版がオスカー受賞となり、授賞式後すぐに観たのですが、すっかり記事にするのが遅くなりました。またまた記憶が怪しいので薄い記事です。(^^;

まだまだコロナ禍ということもあり、普段のオスカー作品賞受賞作品に比べると、一気に映画館に人が足を運ぶという感じではなかったでしょうか。私もが観たのは4月に入ってからでしたが、そこまでいっぱいではなかったです。もっとも最初の公開からは日が経ってましたけど。(^^;

最近はいわゆる誰もが知っているようなハリウッド大作の受賞はなくなりましたよね。いい悪いは別にして、いわゆる昔ならインディペンデンス系のマニャックな作品が大賞を獲るようになったような・・・もちろんどれも良い作品ですが、誰もが楽しんで観られる映画というより、内容的に今の世の中に訴えるものが強く、観る人を選ぶような作品が多いように思います。
ここ20年くらいの作品賞受賞作は全て劇場で観ましたが、いわゆる「楽しい~!」という作品は少なかったような(笑)。楽しいというより、重かったり、考えさせられるものが多いですよね。

そんな最近のオスカーの傾向ですが、本作は感動作のカテゴリー(?)ですね。
オリジナルと同じストーリー展開だそうですが、聾唖の家族を主人公にして、その中で一人健常者である娘の葛藤を描いたものって、初めて観たように思います。

この映画ではたまたま難聴というハンディを持った家族と生まれた時からその中で暮らす家族という設定になっていますが、ハンディがあるなしに関わらず、結局は健聴者家族であっても、同じように家族内での心の行き違いや思いというのはあるわけで、それがハンディがあることで、逆にわかりやすくなっているような気がします。

主人公のルビーは家族のヘルプの為に自分の時間を割かれたり、いろいろな苦労を強いられますが、それは最近ニュースでもよく言われているヤングケアラーとかも同じで、少なからずまだ10代なのに、家族の為にある程度自分を犠牲にしなければならない人はいるわけで、のほほ~んと10代を過ごしていた自分から見ると、本当に頭が下がります。

でも、家族だからこそ支え合い助け合うというのは、ルビーが苦しい思いを持ちながらも自分のレッスンを犠牲にして家族の助けをするのを見ていても、自然と出る気持ちなのでしょう。なんだかんだ言ってもやっぱりほってはおけないというか・・・

ストーリー展開としても起承転結のはっきりとした上手い作りになっていて、ルビー自身の進路の問題のみならず、家族の漁師としての仕事のことなど、どこの家庭でも降りかかる困難も描かれていて、臨場感がありますね。

結局はお互いを思いやる気持ちがないとダメなわけですが、ルビーの学校でのコンサートでの発表の様子を家族が聴こえないのに一生懸命応援している姿には胸が熱くなりました。

やはり音楽がいいですね。音楽の癒しの効果が存分に発揮されていました。ただ、ルビーの家族はその素敵な音楽を聴くことができないのは本当に残念。心で受け止めているのはわかりますが、せつなくなります。

キャストも皆素晴らしかったです。ルビー役のエミリア・ジョーンズは手話もマスターして自然に家族の一員に見えたし、歌もよかったですね。
父親役のオスカー受賞のトロイ・コッツァーもちょっと面白くて、かつ自分の家庭を大切にしている父親によく合っていました。とても難聴の方には見えない演技でしたね。
母親役のマーリー・マトリンはオスカー受賞経験者なんですね。綺麗で奔放で素敵なお母さんで存在感がありました。

「聞こえない」って本当に無音なんですね。私の実家の母が、元々片方しか聞こえなかったのに加え、加齢のせいで、ここ数年はほぼ聴力がなくなってしまいましたが、何も聞こえないってこんな感じなのかなと映画の中での無音のシーンを見ていて思いました。これから自分たちも加齢でいつか聞こえなくなる日が来るかもしれないけれど、自分は音楽なしの生活は考えられないので、万が一そんな日が来たら、ちょっと立ち直るの大変かも。

映画としてはとても感動的で本当によい作品だったと思いますが、作品賞がオリジナルではないというのに違和感があるという意見もわかるような気がします。最近では2007年の「ディパーテッド」がそうでしたね。あの時もオリジナルの「インファナル・アフェア」が本当に素晴らしかったので、このリメイク版が作品賞受賞なのかぁとちょっと複雑な思いだったのを思い出しますが、今回も同じですね。とりあえず、早くオリジナル版を観たいと思います。

とにかく、最近のアカデミー賞は少しずつ変わって来ていて、もう昔のような選び方には戻れないのでしょうね。来年はどのような作品が出てくるのか楽しみではありますが(笑)。

原題:CODA
ジャンル:ドラマ/コメディ/音楽
製作国:アメリカ/カナダ 
 Color  112分
初公開日: 2022/01/21
公開情報:ギャガ  
映倫:PG12

監督:シアン・ヘダー
脚本:シアン・ヘダー
オリジナル脚本:ヴィクトリア・ベドス/スタニスラス・キャレ・ドゥ・マルベリ/エリック・ラルティゴ/トマ・ビデガン
音楽:マリウス・デ・ヴリーズ

出演:
エミリア・ジョーンズ・・・ルビー・ロッシ
エウヘニオ・デルベス・・・ベルナド
トロイ・コッツァー・・・フランク・ロッシ
フェルディア・ウォルシュ=ピーロ・・・マイルズ
ダニエル・デュラント・・・レオ・ロッシ
エイミー・フォーサイス
マーリー・マトリン・・・ジャッキー・ロッシ

【解説とストーリー】
 2014年のフランス映画「エール!」を、舞台をアメリカに移してリメイクした感動の家族ドラマ。家族の中でただ一人耳が聞こえるために家族と健聴者の“通訳”係として欠かせない存在だった主人公が、自らの夢と家族のはざまで揺れる葛藤の行方をユーモラスかつ心温まるタッチで綴る。主演はTV「ロック&キー」のエミリア・ジョーンズ。共演に「シング・ストリート 未来へのうた」のフェルディア・ウォルシュ=ピーロ。また主人公の家族は「愛は静けさの中に」のオスカー女優マーリー・マトリンはじめ実際に聴覚に障がいのある俳優たちが演じている。監督は「タルーラ ~彼女たちの事情~」のシアン・ヘダー。
 マサチューセッツ州の海辺の町に暮らす高校生のルビー。両親も兄も耳が聞こえず、家族の中で健聴者は彼女だけ。そのため、手話の通訳や家業である漁業の手伝いなど、家族が日常生活を送るうえでルビーのサポートは不可欠となっていた。そんな中、高校の新学期に合唱クラブに入部したルビー。そこで顧問の先生に歌の才能を見出され、名門音楽大学を目指すよう熱心に勧められる。ルビー自身も歌うことの喜びを知り、初めて夢を抱くようになるのだったが…。(allcinemaより)

ネバーセイグッバイ

すでに次の雪組公演も始まっておりますが、こちらは先月観た宙組の舞台です。
16年前に和央ようかさんと花總まりさんの卒業公演として同じ宙組で上演されたそうですが、私は映像でしか観ていません。
ワイルドホーンの楽曲なので、ミュージカルとしては壮大で見応えがあると思いますが、スペイン内戦の話なので、ちょっと重く暗い雰囲気がありますよね。そのせいか、あまり何度も観ようとは思わなかったのですが、今回の観劇を前に久々にまたオリジナル版をおさらいしました。

この作品を今の宙組でやると決めた頃は、まだウクライナとロシアの戦争は始まってなかったわけですが、2月の星組の「王家に捧ぐ歌」と同じく、実際に戦時下にあるご時世に観るのはいろいろと考えさせられ、辛い部分もありますね。本当に戦争によって幸せになる人なんているわけもなく、虚しさだけが残るのは皆同じだと思います。そんな状況下だからこそ、今回の宙組さんの意気込みはまた違ったものだったのではないでしょうか。

ここ数年ずっと感じていますが、今の宙組はグランドミュージカルを上演するには、一番ふさわしいというか安心して観られる組だと思っています。下級生まで歌の下手な人がいないのは強いですね~とにかくコーラスが素晴らしく、少人数のアンサンブルやソロも安定しているので、ストレスなく観られますね。

ストーリーは先ほども書きましたが、戦争の話なので重いです。ラストもハッピーエンドとは言えないし、まぁ歴史はもう決まっているので仕方ないのですが、衣装なども含めていわゆる華やかさにはちょっと欠ける舞台かなと。もちろんヅカらしい幻想のシーンがあったり、フィナーレが付くので、そこは思いっきりヅカ仕様になっていますが(笑)、シリアスなミュージカルですね。(誉めてます(笑))

でも、宙組生のクオリティは高いので、見応えのある作品でした。重い話なだけに、歌で聴かせられないとちょっと魅力が伝わりにくくなりそうです。個人的には16年前のオリジナルの時より、今回の方が全体的なまとまりはいいかな~と思いました。

どの役も適役でしたが、やっぱりゆりかさん(真風涼帆)はかっこいい!!(笑)ゆりかさんは本当に生で観ると「ザ・タカラヅカ」の雰囲気が凄いですよね、今更ですが(笑)。ジョルジュは大人なフランス人ですから、今のトップの中だとやっぱりゆりかさんしかいないでしょう。ヅカファンでは有名なタイトルロールのメインテーマを生でしっかりと聴けたのは嬉しかったです。いい歌だなぁ。。。(笑)

キャサリン役(ペギーと二役)の潤花ちゃんも大人っぽく綺麗でよく合ってました。前回は10年娘役トップを担ったお花さん(花總まり)でしたから、プレッシャーもあったと思いますが、頑張っていたと思います。

ヴィンセント役のキキちゃん(芹香斗亜)も嵌り役ですね。今回は主役の敵役ではなく同志となりますが、このヴィンセントは国のために自分の仕事は捨てて戦うことになります。今のウクライナ情勢を見ていると、このような人たちがたくさんいるようで、本当に心が痛みます。キキちゃんは安定なので余裕で演じているように見えました。

本作での敵役となるアギラール役はずんちゃん(桜木みなと)。黒い役は「オーシャンズ11」以来かな。このところずんちゃんによく合った楽しい友人役が続いていたので、久々に怖いずんちゃんを見ましたが、オーシャンズのベネディクトの時より嵌ってましたね。歌もよくなったし、安心して観ていられるのでいいですね~

じゅっちゃん(天彩峰里)のエレンもタカピーな感じがよく出ていて華やかさもありステキでしたね。すっかり娘2としてのオーラを放ってました。相変わらず声が綺麗!

他に印象に残ったのは、ラジオのプロデューサー役の松風さんや、ソビエトの諜報員コマロフを演じた夏美さん、このベテランお二人と組長の寿さんが出て見えると舞台が締まります。松風さんはお歌も上手い!(笑)

歌と言えば、やはりラ・パッショナリア役の留依君はさすがでしたね。声がいいんですね。堂々たる女性戦士でかっこよかったです。今回は娘役でしたが、もちろん歌もバッチリ聴かせてくれました。

瀬戸花さん演じるアニータがカード占いの時に歌う歌は、オペラ「カルメン」の時に同じようなシーンで歌われる「カルタの歌」と3拍子で雰囲気がそっくりでしたね~同じスペインだし、カルメンを思い出しました(笑)。

演出もイケコ(小池修一郎)先生らしく大がかりなセットも盆を使いうまく転換させて、やはり生で観ると細かなところまでよくわかりました。今回は2回観たのですが、1回目に装置のトラブルがありました。演出が変わりましたが、とっさに対応する生徒さんたちもすごいですね。やっぱりプロ!(笑)

今の宙組でこの作品を観れたのはよかったかな。次の宙組の大劇場公演は「HIGH&LOW」だそうですが、これは私、全く知らないんですよね~(^^; 宝塚には今までになかったような感じですが、野口先生だし気になりますね(笑)。

ミュージカル
『NEVER SAY GOODBYE』-ある愛の軌跡-
作・演出/小池 修一郎
作曲/フランク・ワイルドホーン   

【キャスト】
ジョルジュ・マルロー・・・真風 涼帆
キャサリン・マクレガー/ペギー・マクレガー・・・潤 花
ヴィセント・ロメロ ・・・芹香 斗亜
コマロフ・・・夏美 よう
フランシスコ・アギラール・・・桜木 みなと
エレン・パーカー・・・天彩峰里

【解説】
「ジキル&ハイド」「THE SCARLET PIMPERNEL」等の世界的大ヒットミュージカルの作曲家フランク・ワイルドホーン氏と、作・演出の小池修一郎とのコラボレーションにより、2006年に宙組で上演された『NEVER SAY GOODBYE』—ある愛の軌跡—。読売演劇大賞優秀作品賞と共に、小池修一郎が文部科学大臣賞を受賞した傑作ミュージカルが、16年の時を経て再び宝塚歌劇の舞台に登場致します。
この公演で初舞台を踏んだ真風涼帆は、今や宙組トップスターとして充実の時を迎え、満を持して再演に挑みます。
1936年。ナチス政権下のベルリンオリンピックに対抗してバルセロナで人民オリンピックが開かれる。取材に訪れた人気写真家ジョルジュは、リベラルな女性劇作家キャサリンと運命的な再会を果たし、二人は恋に落ちるが、やがてスペイン内戦に巻き込まれて行く。
ファシズムと闘う人々の愛と勇気が、「ONE HEART」をはじめとする数々の名曲で綴られる、ミュージカル大作。 

【ストーリー】
1936年ハリウッド。「カルメン」を下敷きにした新作映画「スペインの嵐」の制作発表パーティーが開かれる。主演スターのエレン・パーカーや、エスカミリオ役の現役闘牛士ヴィセント・ロメロらが、居並ぶ。と、そこへ原作の戯曲を書いた社会派の新進劇作家キャサリン・マクレガーが現れ、自らの戯曲が改ざんされていると非難する。キャサリンはプロデューサーのマークたちと大喧嘩するが、そんな彼女の写真を撮る男が現れる。パリの風俗を撮影した写真集で一世を風靡しているカメラマンのジョルジュ・マルローその人であった。ジョルジュはエレンの愛人としてハリウッドに滞在していた。キャサリンはフィルムを返せと言うがジョルジュは拒絶する。
怒ったキャサリンは、マリブ・ビーチのジョルジュのアトリエまでフィルムを取り返しに行く。そこで見たジョルジュの未発表の写真の持つ社会性に、キャサリンは驚く。実はジョルジュはパリジャンではなく、ポーランド生まれのユダヤ人であり、母国の混乱を逃れパリに辿り着いたのだった。アメリカの知識人らしいキャサリンのものの見方を、ジョルジュは現実に即さない理想論だと諭す。キャサリンは、反発を越えて、ジョルジュに尊敬の念を抱いて行く。二人は、再会を約束して別れる。
折からスペインでは、ナチス・ドイツのオリンピックに対抗して、バルセロナで人民オリンピックの開催準備が進んでいた。スペイン共和国の文化省のカレラスは、マークたちを開会式に招く。闘牛士のヴィセントは、開会式に出場することとなり、興味を覚えたジョルジュは一同と共にバルセロナに赴く。
開会式のリハーサルたけなわの時、突然、一部のファシストである軍人がクーデターを起こし、内戦が始まったことが伝えられる。人々がパニックに陥る中、オリンピックの中止が決定する。人民オリンピックを快く思わないナチス・ドイツが、裏で画策していたのだ。スペインの存続を掛けた戦いの火蓋が切られたことを知って、ジョルジュは、その行方を記録しようと計画する。一方、世界作家会議に出席する為スペインを訪れたキャサリンもバルセロナに入り、二人は再会する。
ジョルジュは闘牛士を捨て、一人の民兵としてファシストとの戦いに参加するヴィセントの取材を重ねる。人民委員のアギラールは、キャサリンに共和国側の宣伝への協力を要請し、ジョルジュの写真も、世界中のメディアに発信される。風雲急を告げるバルセロナで、理想を実現しようとする二人の男女は、恋の炎を燃やし出す。しかし、内戦が呼び起こす歴史の渦は、二人を巻き込んで行く……   
(以上解説とストーリーは公式サイトより)

ネクスト

前回の日本初演時に観たのが2013年なので、もう9年も経つんですね。
トニー賞受賞でのパフォーマンスが印象に残り、前回も足を運びましたが、ピューリッツァ賞受賞作品だけあって、奥の深い考えさせられる作品でした。しかし、ミュージカルなので音楽は素晴らしく、重い話をエンタメ性も持つ見応えのある作品になってましたね。
当時はあまり日本では注目されていなかったのか、同じシアタークリエであったにも関わらず、入りがいま一つだったのを覚えています。でもとても素晴らしくて印象に残る舞台でした。

興行的にいま一つだと、再演は無理かなと思っていたところ、なんとだいもん(望海風斗)がダイアナで再演という2重の喜びのニュースが飛び込んで来て、一気にテンション上がりました。初演の時にダイアナを演じたとうこさん(安蘭けい)とのWキャストということで、私はとうこさんのは観ていませんが、ヅカ出身の歌うま女優さん二人が主演だし、今回はずいぶん話題にもなり、またチケ難でしたね。

前回はダイアナと息子のゲイブ役だけがWキャストでしたが、今回は全キャストがWで、しかもシャッフルはされずとうこさん主演のAバージョンとだいもん主演のNバージョンの二つにバチと分かれての公演でした。これもコロナのことを考えての事かなとも思いますが、両方観たい方は全員違うキャストで観れるのでいいですよね。私はNバージョンのみでしたが、見比べたら面白かったろうなと思います。

とにかくたった6人だけの舞台ですが、とても充実感のある作品だというのをあらためて感じました。本当に作品の持つ力の大きさに圧倒されます。とてもデリケートな問題を扱っていますが、この作品が作られた当時よりも、今の方がより身近な問題になっているかもしれません。ましてやコロナ禍になってからは精神的に弱っている人は増えたと思われますし、一つの家庭の話ではあるけれど、誰もが遭遇してもおかしくない課題ですよね。

人の心だけはなかなか他人がそれをどうこうするのは難しいことです。ネタバレしますが、主人公のダイアナは最愛の息子を亡くしたことで精神を病み、夫であるダンはできうる限りのことをダイアナの為にしようとしますが、なかなか簡単にはいきません。そして2人目の子どもである娘ナタリーもすでに高校生になっていますが、母親が自分の方を見てくれていないことがわかっていて、彼女も危ういところまで来ています。でも、そんなナタリーのボーイフレンドであるヘンリーが支えとなり、希望が見えて…

家族って何かなと思いますよね。おそらくそれぞれの家族で全く違うカラーを持っているだろうし、環境も違います。でも、家族がお互いを思う心って本来のところは同じなんだろうと思います。

だいもんのダイアナは、まだこの役をするにはちょっと若いかなと思えましたが、見事にだいもんらしく自分のものにしていたのはさすがでした。高校生の娘のいる役ですからね。しかも亡くした息子のみならず、娘とも対峙していかねばならない母親って難しい・・・
前回観たシルビア(グラブ)さんも素晴らしく、本当に演技力の要るキャラクターだと思いましたが、だいもんも歌のみならず演技力もかなりのものだとあらためて感心!(笑)ヅカ卒業から1年でこの役は本当に大変だったと思いますが、よい挑戦だったと思います。なかなか卒業後1年でこのような内面に複雑な要素を持つ主婦の役って男役トップだった人には大変だと思うんですよね。しかしだいもんはこの1年、宝塚OGの「エリザベート」から始まり、自身のソロコンサート、魔女役のミュージカルとうまく段階を経てミュージカル女優への転身を遂げたと思います。もちろん歌唱力や華やかなオーラを持つ人なので想像はつきましたが(笑)ファンとしては本当に嬉しい1年でした!

ダン役の渡辺さん「イントゥ・ザ・ウッズ」に続いてだいもんとの共演になりましたが、このダンが一番歌も多く大変ですよね。初演の時の岸さんはこれで注目したのを思い出しましたが、とにかく渡辺さんも声量があるし、ダイアナを何とか受け止めようとする夫を好演していました。よかったです!

実は亡くなっている息子のゲイブ役は甲斐さん。昨年は「ロミジュリ」でロミオもやっているんですね。生ではお初でしたが、この難しいゲイブ役はかなりのチャレンジだったことでしょう。でもとてもよかったと思います。この役は実際に相手をしているのはダイアナのみで、他の人には彼のことは見えていません。言ってみれば亡霊みたいな役なので、目線とかも難しいでしょうね。歌も多いし、日本風に言うとなかなか成仏できない男の子ですが、それは母親の強い愛のせいもあり、せつなさを感じますね。

ゲイブの妹ナタリー役は屋比久ちゃん。コロナ禍になってからも彼女の舞台は何度か観ていますが、回を重ねるごとに巧くなっているような気がします。安定感もあるし、このナタリーもある意味精神的に不安定なわけで、自暴自棄になりそうになったり(薬とか怖いです)しますが、ボーイフレンドのヘンリーのおかげで救われます。このナタリーは母親を鏡のように見ているような気もします。だから怖いんですね。
一昨年流れてしまった夏の「ミス・サイゴン」が楽しみです!

ヘンリー役の大久保さんもお初でしたが、よかったですね~前回、この役が今を時めく(笑)松下洸平君でした。その後何度かミュージカルで観ていますが、この役はピッタリだったし、歌もよかったのを覚えています。そのイメージが強かったのですが、タイプは違うけれど大久保さんも優しさの溢れる素敵なヘンリーでした!

ドクター・マッデンは前回の新納さんが今回はAグループの方にだけ出演で、Nグループは藤田さんでした。新納さんの個性的な演技は凄くインパクトが強いので、藤田さんはどのように演じられるかと思いましたが、やはりしっかりと自分のものにしていて、このエキセントリックな役も面白いですよね。いきなりのロックシンガーには笑っちゃいましたが(笑)。

ラストは家族それぞれが自分の道を歩いて行くという、ハッピーエンドとは言えないかもしれないけれど、希望のある結びになっているので救われます。結局人は自分にしか解決できない問題を抱えているわけで、いかにそれを乗り越えるかということですよね。今のコロナ禍でもいろいろと試行錯誤しながら生活しているわけですが、何とか乗り越えられるパワーを持てればと思います。

演出では、舞台装置が前回と変わりましたが、今回は盆を上手く使っていてまたこれもよかったです。

これは大人のミュージカルです。今年映画が公開された「ディア・エヴァン・ハンセン」などもそうですが、現代人の心の闇をさぐる作品の舞台化はなかなか難しいと思います。しかし、ミュージカルにすることによって、その重さが緩和され一般の人にも見やすい作品になるのは素晴らしいことですね。この手の作品を観ると、音楽の力をあらためて感じます。

さて、だいもんの次の舞台はいよいよ「ガイズ・アンド・ドールズ」!!
これは作品としても早く外部でやって欲しかったし、今回のキャストは神なので(笑)あとひと月、首を長くして待とうと思っています。今年の上半期の舞台では最高に楽しみかも!(同時期に星組も東京公演なので、6~7月は体調を整えて万全の体制で観劇マンスリーにしたいと思います。(^O^)

【キャスト】
ダイアナ(主人公)・・・★望海風斗/安蘭けい
ゲイブ(息子)・・・★甲斐翔真/海宝直人
ダン(夫)・・・★渡辺大輔/岡田浩暉
ナタリー(娘)・・・★屋比久知奈/崑夏美
ヘンリー(ナタリーのボーイフレンド)・・・★大久保祥太郎/橋本良亮
ドクター・マッデン(ダイアナの主治医)・・・★藤田玲/新納慎也
★がNバージョン 無印がAバージョン

【スタッフ】
音楽:トム・キット
脚本・歌詞:ブライアン・ヨーキー
訳詞:小林 香
演出:上田一豪

【解説】
本 作はトム・キット(音楽)、ブライアン・ヨーキー(脚本・歌詞)のコンビによる2009年トニー賞11部門ノミネート 主演女優賞・楽曲賞・編曲賞の3部門を受賞、2010年にはピューリッツァー賞(戯曲部門)を受賞したミュージカルです。 日本では2013年9月にシアタークリエにて日本初演。今回待望の再演が決定いたしました。前回日本初演では、オリジナル版と同じ演出・デザインにて上演されましたが、今回は日本独自の演出・デザインにて上演されます。
 現代社会が抱える家族間の絆やその崩壊、再生を中心に描きながら、心の病への向き合い方といった社会的なテーマを扱っています。それを一人の女性、一つの家族の姿を通してミュージカルという形式で描く画期的な作品です。劇中で描かれる6人の登場人物それぞれに共感を覚えずにはいられない、魂を揺さぶるミュージカルをお届けいたします。

【ストーリー】
母、息子、娘、父親。普通に見える4人家族の朝の風景。
 ダイアナの不自然な言動に、夫のダンは優しく愛情をもって接する。息子のゲイブとダイアナの会話は、ダンやナタリーの耳には届いていないように見える。ダイアナは長年、双極性障害を患っていた。娘のナタリーは親に反抗的で、クラスメートのヘンリーには家庭の悩みを打ち明けていた。
 益々症状が悪化するダイアナのために、夫のダンは主治医を替えることにする。新任のドクター・マッデンはダイアナの病に寄り添い治療を進めていくが・・・。

(以上解説は公式サイトより)

ファンタビ

振り返ってみると、前作は2018年の暮に公開だったんですね。コロナ前だったのはわかっていましたが、3年と少ししか空いていないのに、何だかずいぶん昔のことのような気がします。やはりコロナ前とコロナ後では現実世界も変わったような気がするのは仕方ないですね。

しかし、そんな現実を忘れさせてくれるのは、このようなファンタジー!前作を観てから次回作が楽しみでしたが、やはりハリポタの世界観は好きだなぁ。(^^) 特にこのニュートを主人公にしたファンタビは、魔法動物がたくさん出てきたり、ニュート自身がほんわかしたキャラクターなので、ハリポタ本編とは違って深刻さは今のところそこまで感じられません。それゆえに、ゆったりした気持ちで観られるんですよね。原作本もないので、映画で初めて物語を知るわけですが、前作でダンブルドアが出て来てからは、本編のハリポタに続いて行くのがより顕著にわかるようになりました。それもまた楽しく、魔法の世界の繋がりが自然にわかったり、いろいろと新たな発見があるのも面白いです。

今回は題名にあるように、ダンブルドアが主人公的な役割となり、ニュートや魔法動物たちは第1作のような活躍はないものの、前回不穏な感じで終わったクイニーのことや、クリーデンスのことも解決していきます。

しかし脚本がよく出来ているな~と。我々には馴染みのある「キリン」がポイントだったり、ダンブルドアのみならず、本編シリーズにも登場した弟のアバーフォースの秘密も重要だし、本シリーズのヴィランであるグリンデルバルドとダンブルドアの関わりなど、見どころ満載で本当に面白かったです!

そのグリンデルバルドとダンブルドアの関係も、なるほど上手くできてますね~本編シリーズでも登場していますが、ニワトコの杖の話と名前くらいしか覚えておらず、すっかり忘れてました。ジェイミー・キャンベル・バウアー君が演じていたことくらいしか記憶になく・・・(^^; 

しかし、なぜダンブルドアが自ら手をくだせないのか(ニュートに頼むわけで)、また1作目から重要なキャラクターであるクリーデンスとはどういう人物なのか、今回はそんなダンブルドアのまわりのことが細かく描かれているんですよね。ハリポタシリーズを観ていた時は、まさかあの校長先生にこんな過去があったとは思うわけもなく(笑)、その意外性が本作を面白くしていると思います。

すっかり彼ら魔法使いの仲間となった唯一のマグルであるジェイコブも大活躍だし、ニュートの兄テセウスも出番が多く、ニュートらと一緒に闘います。

ダンブルドアの守護霊の不死鳥も登場するし、ニュートたちの母校であるホグワーツまで登場で、本当にシリーズのファンとしては楽しめる一作になっていました。

これは全部で5作の予定でしたよね?あと2作、ハリーたちの世界にどのように繋がっていくのか、楽しみでなりません。

とにかくキャストも素晴らしい!元々エディ・レッドメインは大好きなので、このニュートも楽しんで観ているのですが、今回ジョニーからバトンタッチされたグリンデルバルド役のマッツ・ミケルセンは流石としかいいようがないですね。ダンブルドア役のジュード・ロウとのツーショットシーンは豪華過ぎて、おじさんの戦いに見入ってしまいました(笑)。二人とも存在感が半端ないので、立っているだけで凄い圧です(笑)。

クリーデンス役のエズラ・ミラーは最近お騒がせキャラのようですが(笑)、この雰囲気を出せる人も少ないかなと。風貌も前作までとは変わり、ミステリアスな感じはピカイチですね。

一番笑ったのは、ニュートとテセウスが蟹歩きをするマンティコアのシーン。来日した時にエディがさんざんやらされてましたが、テセウスまで真面目な顔でやっているのは可笑しかったですね~いつものニフラーやボウトラックルも大活躍でやはり魔法動物が出てくるシーンは楽しいです!ニュートの助手のバンティの活躍も忘れてはいけませんね。

今回はアメリカのティナは関りがなかったけれど、今後は出てくるのでしょうか?クイニーも無事こちらに戻ってジェイコブと晴れて結婚したし、また次の展開を楽しみに待ちたいと思います。

原題:FANTASTIC BEASTS: THE SECRETS OF DUMBLEDORE
ジャンル:ファンタジー/アドベンチャー
製作国:アメリカ/イギリス  
Color  143分
初公開日: 2022/04/08  
公開情報:ワーナー・ブラザース映画  
映倫:G

【スタッフ】
監督:デヴィッド・イェーツ
脚本:J・K・ローリング/スティーヴ・クローヴス
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード

【出演】
エディ・レッドメイン・・・ニュート・スキャマンダー
ジュード・ロウ・・・ダンブルドア
エズラ・ミラー・・・クリーデンス・ベアボーン
ダン・フォグラー・・・ジェイコブ・コワルスキー
アリソン・スドル・・・クイニー・ゴールドスタイン
カラム・ターナー・・・テセウス・スキャマンダー
ジェシカ・ウィリアムズ・・・ユーラリー・ヒックス
キャサリン・ウォーターストン・・・ティナ・ゴールドスタイン
ウィリアム・ナディラム・・・ユスフ・カーマ
ヴィクトリア・イエイツ・・・バンティ
マッツ・ミケルセン・・・グリンデルバルド

【解説とストーリー】
 「ハリー・ポッター」シリーズのJ・K・ローリングが、同作に登場する教科書『幻の動物とその生息地』の著者として知られる魔法動物学者ニュート・スキャマンダーを主人公にオリジナル脚本で贈るファンタジー・アドベンチャー「ファンタスティック・ビースト」シリーズの第3弾。史上最悪の魔法使い“グリンデルバルド”の阻止に立ち上がったニュートと個性豊かな仲間たちの運命を、ダンブルドアとその一族に隠された秘密とともに描き出す。主演は引き続きエディ・レッドメイン。共演はジュード・ロウ、エズラ・ミラー、ダン・フォグラーらの続投組に加え、グリンデルバルド役で前作のジョニー・デップに代わってマッツ・ミケルセンが初参加。監督は引き続きデヴィッド・イェーツ。
 魔法動物を愛するシャイでおっちょこちょいな魔法動物学者のニュート・スキャマンダー。彼はダンブルドア先生から、史上最悪の魔法使い“グリンデルバルド”の恐るべき野望の阻止という重大な使命を託される。やがて、魔法使いの仲間ばかりかマグル(人間)も加えた寄せ集めの凸凹チームとともに、急速に勢力を拡大しているグリンデルバルドへと立ち向かっていくニュートだったが…。(allcinemaより)


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今年のGWは後半お天気に恵まれ、どこもかしこも人がたくさん出ているようですが、我が家は例年のごとく大掃除(断捨離)に明け暮れました(笑)。

しかし、さすがに今日あたりになると疲れてきて、一応今年の目標は達成(?)したので、今日はのんびりPCなど触っている次第です。(^^)


GWって始まる前はあれもやってこれもやってといつも思うのですが、始まるとあっという間に時間が経ってしまうんですよね。

そしてこの時期、毎年ふと思いだすのは、2005年の5/5にこのブログを始めたのでした(笑)。

トップのご挨拶に書いているように、Yahoo!ブログで始めたのですが、なんと、もう17年前?

いや~トシとるわけですね~(笑)

当時はTwitterとかインスタなどなくて、ブログ全盛期でしたね。


子育てが一息つき、昔から好きだったエンタメ(その頃は特に映画)の感想を残しておこうと始めたのですが、最初の数年間は面白くて毎日更新!(笑)ブロ友さんとの交流も楽しくて夢中だったのを思い出します。


元々一度始めたことは比較的続けたい自分なのですが、最近はトシのせいもあり、すっかりマイペースになったのと、時間が足りなくて更新も遅れがちで映画や舞台の感想記事も溜まってから書くのでいい加減になりました(笑)。でも、ここまで来ると、なんかやめることもできずタラタラと続けてることに・・・(^^;


スッパリとやめてしまってもと思うのですが、とりあえず映画や舞台の鑑賞メモは残したいので、もう少し続けてみようかなと思っています。


もし、今もお立ち寄りくださっている方がいらっしゃいましたら、こんなヘタレブログですが、今後ともよろしくお願い致します♪

ブラッドブラザーズ

このミュージカル、日本で初演されてから30年経つそうですね。1991年を皮切に、1992年、1995年、2003年、2009年、2015年と再演され、今回が7度目?ところが、わたくし、これまでこの作品は全く知りませんでした。う~ん、これだけ上演されているのに何故だろう?(笑)とにかく、今回は吉田鋼太郎がミュージカルを初演出で、キャストも柿澤君とウェンツ君ということで、すぐに目に留まり、観る気満々になたわけですが。(^^;

双子の兄弟による格差社会の悲劇の物語ですが、悲劇と言うこともあってか、ちょっとシェイクスピアっぽさもありますね。だから吉田さんが手がけられたのかな?などと思ってしまったくらいです。

いつの世もなくなることのない格差社会ですが、必ずしも富裕層だから幸福になるというわけではないところも、時代に関係なく描かれる現実のような気がします。

同じ親から生まれた兄弟が(双子でないにせよ)運命によって全く違う環境で育つことになり、明暗を分けられたり、兄弟とかではなくても、昨年観た「オリバー」のように、行方不明になってしまった子どもが実は自分の身内だったとか、よく物語には描かれますよね。数奇な運命と言えばそうなのですが、やはり普通に実の親の元で暮らすのが当たり前のように感じている自分のまわりの世界とは違い、それはとても大変なことなのだとあらためて感じさせられます。

本作では、双子の兄弟が主役にはなっていますが、実際の主役は双子を生んだ母親のジョストン夫人でしょうか。彼女の苦しい思いが全面的に歌で綴られ、全編通して、この役が一番出番も多く歌も多かったので、堀内さんは大変だったと思います。しかし、母としての想いはいつの時代でもどんな階級の人でも同じで、その苦しみは痛いほどわかるので辛いですね。

対する双子の一人を引き取って実子として育てるライオンズ夫人もまたとても苦しかったと思います。ジョンストン夫人は貧しくて生活もひっ迫しているのに子だくさん。ライオンズ夫人は富裕層で何一つ不自由のない生活ではあるのに、子どもに恵まれない。神様は本当に理不尽なことをされるなと思いますが、それが人間の運命であり、我々の力ではどうすることもできません。
二人の母親の気持ちが伝わるだけに、子を持つ母は皆複雑な思いと子どもへのブレない愛情を感じるのではと思います。

自分の子どもを手放すって、昔はよくあった話ですが、やはり何人いようが母親としては身を裂かれる思いだったことでしょう。少子化になった今ではあまり聴かれない話になりましたが、当時の親もやはり複雑な気持ちと哀しみのうちに手放したのはと思います。(「おしん」を思い出しますね)

結局この物語の結末は、大人によって導かれてしまったラストなのかなと思います。もしあの時、二人の母親があのようなことをしなければ、双子の兄弟の運命は違っていたかもしれないし、それは「たられば」になるのでわかりませんが、やはり無理な行動だったということには違いないのでしょうね。

私は今回が初観劇でしたが、脚本がよくできていますね。演出も面白かったです。
吉田さんはやはりシェイクスピア劇の方なので、普通のミュージカルとは違った全く音のないシーンがあったり、間合いを深く感じることができました。観客が考える時間を与えるというのかな。最近はテンポが速くなりつつあるので、この間合いというのが意外と重要なんだとあらためて思いました。

主演の二人はよく合ってましたね。カッキー(柿澤君)はやはりミッキーのような役は似合います。エドワードのウエンツ君もぼっちゃんキャラに嵌りますが、この二人、「紳士のための愛と殺人の手引き」の時は主役をWキャストで演じてましたね。今回はシングルでそれぞれの役を演じましたが、これもWにして、交代したものもちょっと観てみたかったです。イメージ的には今回のがベストですが、真逆なキャラだったらどんな感じだったかなと。(^^; 

しかし、この舞台、7歳のキャラも全部大人のキャストが演じているんですね。珍しいですよね。みんな30代以上だと言ってましたが、不思議とその演技を観ていると子どもに見えてくるから、皆さんさすがだったと思います(笑)。芯から童心に返らないと難しいだろうし、それを舞台上で見せて、観客に納得してもらうのは大変!でも面白かったです。

幼なじみのリンダ役の木南さん「シティ・オブ・エンジェルズ」以来でしたが、歌も演技も安定ですね。お子さんが生まれてから暫く出てらっしゃらなかったけれど、久々の舞台で楽しそうでした。リンダも板挟みになったり辛いキャラクターですよね。同じ女性としてジョンストン夫人と共に悲劇の主人公だと思います。

ミッキーの兄であるサミー役の内田さんの子役は可笑しかったです(笑)。一番向いてなさそうな感じだったので、余計に笑えたのかも。でも上手い!サミーは吉田さんが初演でなさったそうですが、なるほど、アクの強さがないとできない役ですものね。内田さんもピッタリでした。

ライオンズ夫妻の壮麻さん一路さんは流石の存在感。壮麻さんは歌が少なくて美声をもう少し聴きたかったけれど、本作はお母さんが主役なので仕方ないですね(笑)。一路さんは歌もだけど、やはり演技が素晴らしいですね。ライオンズ夫人にはそれなりの苦しみがあり、お金では買えないものをどうしても手に入れたいという人間の本能のような欲が出てしまうんですね。女性ならではの苦悩が伝わってきました。

ストーリーテラー的な役回りのナレータ役は伊礼さん。この役、時にはトート、時にはジャベールでしたね(笑)。そのジャベール感が半端なかったのですが、最近の伊礼君は声量も増して凄い迫力なので、一人異次元に声が届いてました(笑)。いろいろな所にいろいろな姿で現れるのは、ちょっと「エリザベート」のルキーニ的な感じかな。お得な役だと思います。

そしてやはりこの舞台のMVPはジョンストン夫人役の堀内さんですね。堀内さんもこの年代の役をされるようになったんだなと感慨深かったです。(最初に観た「美女と野獣」は堀内ベルと壮麻ビーストでしたから(笑))この役、いつかメグさんで観てみたいな~同じホリプロですが、「メリーポピンズ」と被ってしまったので今回は無理でしたね。でも是非ともいつかメグさんにお願いしたいです!

ハッピーエンドではないけれど、クスっと笑えるところもあったり、見応えのあるミュージカルでした。キャストを変えて何度も上演されているというのもわかるような気がします。またいつか観てみたいですね。

【キャスト】
ミッキー・・・柿澤勇人
エドワード・・・ウエンツ瑛士
リンダ・・・木南晴夏
ミスター・ライオンズ・・・鈴木壮麻
サミー・・・内田朝陽
ナレーター・・・伊礼彼方
ミセス・ライオンズ・・・一路真輝
ミセス・ジョンストン・・・堀内敬子

【スタッフ】
脚本・作詞・作曲:ウィリー・ラッセル
演出:吉田鋼太郎
翻訳・訳詞:伊藤美代子
音楽監督:前嶋康明

【解説】
1983年ロンドン・ウエストエンドでの初演以来、世界中で愛されているミュージカル「ブラッド・ブラザーズ」。
甘美で躍動的な音楽が描くこのスリリングな作品はローレンス・オリヴィエ賞作品賞に輝いたことでも知られている。日本でも1991年以来、繰り返し上演されてきた名作だ。
二卵性双生児として生まれた二人の男の子。一人は裕福な家庭に引き取られ、もう一人は実の母親と貧しさの中で暮らしていた。正反対の環境で育った二人はお互いが双子であることを知らないまま、人生を通して固い友情を育んでゆく。共にいたずらをした無邪気な子供時代、恋や夢に溢れたまばゆい青春の日々…。
血のつながりが生む数奇な人間模様は、観る者を捉えて離さない!

【ストーリー】
リヴァプール郊外で双子の男子が誕生した。双子の一人であるエドワード(ウエンツ瑛士)は裕福なライオンズ夫妻(一路真輝&鈴木壮麻)に引き取られ、もう片割れのミッキー(柿澤勇人)は、実の母親ミセス・ジョンストン(堀内敬子)と兄サミー(内田朝陽)のもとで貧しくも逞しく暮らしていた。正反対の環境で育った二人はお互いが双子であることを知らないまま、7歳で出会って意気投合し義兄弟の契りを交わす。しかしミセス・ライオンズは我が子エドワードを実の母親にとり返されることを恐れ、ライオンズ一家が転居。エドワードとミッキーは今生の別れをしたはずだった。そのうちミッキーの家が取り壊しとなり、移り住んだ先は偶然エドワードの家の近く。
  15歳になった二人は再会し、固い友情を育むようなる。エドワードとミッキー、そして幼馴染みのリンダ(木南晴夏)は恋と希望に溢れた青春の日々を謳歌する。しばらくしてエドワードは大学に進学。ミッキーは工場に勤め、リンダの妊娠を機に結婚。大人として現実を生きはじめた二人の道は大きく分かれていった。不景気により失業したミッキーは、ついに犯罪に手を染め薬漬けに。議員となったエドワードはリンダを通してミッキーを支えるが、運命は二人を容赦しなかった…。

(以上 公式サイトより)


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今年に入ってから、オスカー授賞式が例年通りの日程で行われたこともあり、昨年までとは打って変わっていきなり洋画の公開が目白押しになりました。特に3月からは観たい映画がたくさんあり過ぎて、選ぶのが大変だった程(笑)。本当は昨年観た「マトリックス」と「キングスマン」を先にと思っていたのですが、そちらは配信なども始まっているので、今一度確認してからにするとして(笑)、まずは先月観たこちらから。

バットマンと言えば、私にとっては子どもの頃観ていたアダム・ウェストのTVドラマ版からなのですが、その後、ティム・バートンの映画からは単独のバットマンが主役の作品は、DVDや劇場で全て観ています。監督や主人公のブルース役が変わるごとに同じ原作とは思えないほど作品の雰囲気が変わったりして面白いですよね。

ただ、TVドラマの頃は完全に子供向きだったのに対し、映画版は回を数えるたびにダークになり、大人向け作品となりました。2005年に公開されたノーラン監督の「ビギンズ」からは一気にダークな色合いが濃くなり、見応えのある大作でしたよね。私はこのノーラン監督とクリスチャン・ベールの3部作は好きなんですけどね。(^^)

さて、そんなノーラン版の後、久々の単独バットマンシリーズですが(ジャスティスリーグは別物として)ブルース役がロバート・パティンソンということで、どんなバットマンになるのか楽しみでした。ロバート君はハリポタからトワイライトの頃は特別魅力を感じませんでしたが、「テネット」ですっかり大人のいい俳優になったなぁと見直したので、今回のバットマン役にも期待してたんですよね~(笑)

そして本作ですが、まずは、90%以上のシーンが夜か雨という、超ダーク仕様で、しかも3時間という長編なのに飽きさせないのは凄いです!普通暗いシーンばかりだと眠くなったりするけど、今回のはミステリーでもあるので、先が気になって眠くなる暇がないんですよね。ここまで雨や夜ばかりの映画も少ないと思いますが、今の映像は暗くてもはっきりしているし、ストーリーの不気味さが強調されて効果抜群ですね。元々ゴッサムシティって暗くて汚い不気味な街ですから。(^^;

まだブルースがバットマンになって2年目くらいとの設定なので、人々にもヒーロー扱いされてないし、警部のゴードンだけが彼を頼っているのも面白かったです。彼の孤独さがせつないですけど、今後どのように街を立て直していくのか、もしシリーズ化されるなら期待したいところです。

パティンソンは「テネット」に続き好演!期待通りのバットマンでした。結構生身でボロボロになったりするので、人間ブルース・ウェインとしての苦悩などもクローズアップされますね。寡黙なブルース役によく合っていました。

キャットウーマン役のゾーイ・クラヴィッツがまたとても魅力的。スタイル抜群なのはもちろんですが、クールビューティーですね~「ファンタビ」のリタ・ストレンジ役とは全く違う面を見せてくれてよかったです。

ポール・ダノは正体を知らずに観たとしても、その不気味さは最初から感じられるほどの嵌り役ですよね。ホントにこういう人っていそうだなと思いますが、めちゃくちゃ怖い役をさすがの演技でしっかりと魅せてくれました。同じ原作なのに、リドラーもジム・キャリーとはイメージが違いますよね。もう一度「フォーエバー」も観てみたくなりました(笑)。

特殊メイクが話題のコリン・ファレルのペンギンは、本当に知らなければ全くコリンの面影は皆無でした(笑)。普通目元とかに本人を感じたりするのですが、このメイクではどこから見ても、コリンの影はないですよね~ペンギンとしてだけ観ればいいんですよね(笑)。

ゴードン役のジェフリー・ライトはよく合ってますね。こちらはゲイリーのゴードンと結構重なるところを感じました(って同じキャラクターなのだから当然ですが(^^;)。アンディ・サーキスのアルフレッドはマイケル・ケインとはかなりイメージが変わるかと思いきや、しっかりアルフレッドだったので(笑)こちらもホッとしました。

他にもジョン・タトゥーロピーター・サースガードなど久々にお目にかかったキャストも楽しく、このお二人はいつものキャラっぽかったですね~(笑)さすがに豪華なキャストなのでそれだけでも満足度が高くなりますよね。

アメリカでは圧倒的な人気を誇るシリーズなので、今後も何度も映像化されるのでしょう。とりあえずはこのメンバーでもう少し観てみたくなったので次回作が楽しみです♪

原題:THE BATMAN
ジャンル:アクション/サスペンス/ヒーロー
製作国:アメリカ  
Color  176分
初公開日: 2022/03/11  
公開情報:ワーナー・ブラザース映画  
映倫:G

監督:マット・リーヴス
脚本:マット・リーヴス/ピーター・クレイグ
音楽:マイケル・ジアッキノ
音楽監修:ジョージ・ドレイコリアス

出演:
ロバート・パティンソン・・・ブルース・ウェイン/バットマン
ゾーイ・クラヴィッツ・・・セリーナ・カイル/キャットウーマン
ポール・ダノ・・・エドワード・ナッシュトン/リドラー
ジェフリー・ライト・・・ジェームズ・ゴードン
ジョン・タートゥーロ・・・カーマイン・ファルコーネ
ピーター・サースガード・・・ギル・コルソン
アンディ・サーキス・・・アルフレッド・ペニーワース
コリン・ファレル・・・オズワルド・“オズ”・コブルポット/ペンギン
ジェイミー・ローソン・・・ベラ・リアル
ギル・ペレス=アブラハム・・・マルティネス

【解説とストーリー】
 「トワイライト」シリーズ、「TENET テネット」のロバート・パティンソンがDCコミックスのスーパーヒーロー、ブルース・ウェイン=バットマンを演じるノワール・アクション超大作。ブルース・ウェインがゴッサム・シティの治安を守る活動を始めて間もない若き日々に焦点を当て、史上最狂の知能犯リドラーが仕掛ける冷酷な犯罪と執拗な挑発に翻弄され、苦悩と葛藤を抱きながらも事件解決に奔走していく姿を描き出す。共演はポール・ダノ、ゾーイ・クラヴィッツ、ジェフリー・ライト、アンディ・サーキス、コリン・ファレル。監督は「モールス」「猿の惑星:聖戦記」のマット・リーヴス。
 両親を殺された孤独な青年ブルース・ウェイン。彼は2年前から、腐敗したゴッサム・シティで悪を一掃すべく“バットマン”として自警活動に当たっていた。そんな中、権力者を狙った連続殺人事件が発生する。バットマンはゴッサム・シティ警察のジェームズ・ゴードン刑事に協力し、一緒に捜査を進めていく。しかし犯人のリドラーは犯行現場に必ず謎めいたメッセージを残し、バットマンを繰り返し挑発していくのだったが…。(allcinemaより)

ロマンス劇場

新生月組のれいこさん(月城)くらげちゃん(海乃)の大劇場お披露目公演ですね。なんと、今までは一番チケットが取りやすかった月組さんでしたが(^^; 今回はトップスター卒業公演かと思えるほどのチケ難で、結局私は一回しか観ることができませんでした。恐るべし新生月組!

昨年この演目が発表された時から楽しみにしていました。映画を観てからは、これをれいこさんとくらげちゃんでやるのは本当にピッタリだろうと思い楽しみでしたが、あのファンタジーをどのように舞台化するのかもとても興味がありました。

よくぞ原作映画をほぼそのまま舞台化したなぁと。
まずは冒頭とラストの、映像からの生舞台で人々が動き出す演出が素晴らしいです。一気に惹きこまれますね。自然に現実世界とファンタジーの世界が違和感なく切り返されるのがとてもステキで夢がありました。

コミカルな所もありつつ、とてもロマンティックでかつせつない物語ですが、映画を観た時と同じくやはり最後は泣けますよね~でもその余韻を引きつつも、カラーになったスクリーンの向こう側で健司と美雪を中心に皆が幸せそうに踊るエピローグは最高に幸せな気分にしてくれます。生の舞台ならではの豪華さで、宝塚らしさも満載の素敵なラストシーンでした。

れいこさんの健司は真面目で朴訥とした感じがよく出ていて、とても合ってましたね。華やかなオーラは控えめにしつつ、やっぱり綺麗で(笑)丁寧に演じる姿が印象的でした。

くらげちゃんの美雪は、また綾瀬はるかとは違った魅力の可愛い女の子で、お衣装は舞台衣装なので、ちょっと派手めでしたが(笑)映画の雰囲気を損なうことなく落ち着いて演じてましたね。

ちなつさん(鳳月)の俊藤はピッタリ!映画の北村一輝のインパクトがあまりに強かったので難しかったと思いますが、さすがにちなつさんはしっかりと自分のものにして持って行きましたね(笑)。本当に芸達者な人だなぁと思います。キザでありながらも人間味のある俊藤はかっこよかったです。

月組生としての大劇場公演は最後となるありちゃん(暁)の役には笑ってしまいました(笑)。映画ではちょっとしか出てこないのに、上手く膨らましてあって、トートのような銀髪に豪華なお衣装。あちら側の人なのに、凄い存在感でしたね。登場の仕方なども可笑しく、この舞台でのスパイス的な感じがしました。我星組に来てくれるのが今から楽しみです♪

おだちん(風間)の伸太郎も映画以上に存在感がありましたね。おだちんは何をやっても上手くこなす人なので、ありちゃんが抜けた後の月組では更に重要なポジションになりそうです。

小柳さんらしく、アニメチックな物語を可愛らしさと、笑いと涙で綴った、素敵な舞台だったと思います。また映像で観るのが楽しみです♪

ショーも見応えがありましたね~
この月組はショースターも多く、どのシーンもしっかりと魅せてくれました。
ジャズのスタンダードナンバーはほとんど知っている曲ばかりなので楽しいし、ジャズっぽくはないけれど、ノマドのシーンなども見応えがありました。

1度しか観ていないのと、観てから時間が経ってしまったので、あっさり感想になりましたが、次の月組公演の「グレイト・ギャツビー」もまた楽しみです♪

ミュージカル・キネマ
『今夜、ロマンス劇場で』

原作/映画「今夜、ロマンス劇場で」(c)2018 フジテレビジョン ホリプロ 電通 KDDI
脚本・演出/小柳 奈穂子

【キャスト】
牧野健司・・・月城 かなと
美雪・・・海乃 美月
俊藤龍之介・・・鳳月 杏
本多正・・・光月 るう
ばあや・・・夏月 都
萩京子 ・・・雪 さち花
成瀬正平・・・千海 華蘭
大蛇丸・・・暁 千星
成瀬塔子・・・彩 みちる
山中伸太郎・・・風間 柚乃

【解説】
2018年に公開され、大ヒットを記録した映画「今夜、ロマンス劇場で」。映画愛に溢れる世界観と映像美、ファンタジックなストーリーで多くの観客の心を捉えた名作を、宝塚歌劇で舞台化致します。
映画監督を目指し助監督として働く健司は、足繁く通っていた映画館・ロマンス劇場で、奇跡的な出会いを果たす。それは、映写室で見つけ繰り返し観ていた古いモノクロ映画のヒロイン・美雪──健司が密かに憧れ続けていた女性であった。突然モノクロの世界から飛び出してきた美雪に、戸惑いながらも色に溢れる現実世界を案内する健司。共に過ごすうちに強く惹かれ合っていく二人だったが、美雪はこの世界へ来る為の代償として、ある秘密を抱えていた……。
月組新トップコンビ、月城かなとと海乃美月の大劇場お披露目公演としてお届けする、最高にロマンチックで切ないラブストーリーに、どうぞご期待ください。


ジャズ・オマージュ
『FULL SWING!』

作・演出/三木 章雄

心躍る音楽ジャズで綴るショー『FULL SWING!』。スウィングのヒーロー誕生を祝うゴージャスなプロローグをはじめ、時にスタイリッシュに時にソウルフルに、バラエティに富んだ場面で構成する魅惑のステージ。新トップコンビ率いる月組の魅力を詰め込んだ、ファンキーでスウィンギーなジャズの世界をお楽しみください。

(以上 解説は公式サイトより)

ボディガード

2月に観た舞台です。(^^;
実はこれは2020年の春に観る予定でした。チケットも取って楽しみにしていたのですが、緊急事態宣言の為に、東京公演は全日中止となり残念でした。
そして、今年に入りようやくリベンジ公演となったわけですが、キャストもほぼ同じメンバーでよかったと思います。

かの有名なケヴィン・コスナーとホイットニー・ヒューストンの映画も、今回舞台を観る前に見直しました。最初に観た時は、まだホイットニーもご存命で、まさかあんなに早くに亡くなるとは夢にも思わなかったので、その訃報を聴いた時は驚いたことを思い出します。

しかし、映画ではホイットニーはそこまでたくさん歌ってないんですね。あの映画をどのようにミュージカルの舞台にするのかと思っていましたが、ブロードウェイのサントラを聴くと、なるほど、ホイットニーのヒット曲のジュークボックス・ミュージカルのようになっているんですね。我々世代は彼女の曲はかなり聴いていたので、懐かしいメロディが満載で、見応え、聴き応えがありました。

当たり前ですが、ストーリーは映画と同じ流れで、上手く演出されていますね~映画を観た人は犯人もわかっているので、落ち着いて(笑)観られますが、知らずに観ると、少し映画よりは薄味の感じがするかも。歌が多い分、ドラマの時間は削られますものね。でも、面白く観られました。

2020年公演で大谷さんがフランクにキャスティングされた時、ミュージカルなのでフランクも歌うのかと思い大丈夫なのかと心配しましたが、その必要はありませんでした(笑)。一か所だけ歌うところがありましたが、音痴な設定でした(笑)。歌がないとなれば、大谷さんはピッタリでしたね~映画のケヴィン・コスナーがめちゃくちゃカッコよかったので、この役は落ち着きのあるステキな人が演じないとダメですよね。その点でもバッチリでした。ただ、大谷さんは普段映像中心ですよね。元々のお声がハスキーなので、他の人に比べると少しセリフがこもるかも。聞き取れないことはありませんでしたが、いつも舞台俳優さんばかり観ているので、ちょっと気になったのかもしれません。(^^;

レイチェル役はたくさん歌うのがわかっていたので、有無を言わさず聖子ちゃんの日を選びました。(前回もです)さすがですね~この役は歌えなければ意味がないので、聖子ちゃんが思いっきり歌ってくれたのには大満足でした。最後に歌う映画での大ヒットテーマ曲「オールウェイズ・ラヴ・ユー」は圧巻で涙が出ました。他の曲ももちろんですが、この名曲の歌唱は本当に素晴らしかったです!聖子ちゃんは小柄で普段は可愛いイメージですが、大スターで大人っぽいレイチェルも上手く演じてましたね。やはりこの人も裏切らない女優さんです。(^^)

世界的に大ヒットして私も大好きだった名曲「Saving all may love for you」はレイチェルではなく姉のニッキーが歌うんですね。ニッキー役のAKANEさんも久々に拝見しましたが、相変わらず綺麗で歌もよかったです。

他にも「すてきなサムバディ」とか懐かしい曲が満載でホイットニーファンには楽しめるミュージカルですね。

ストーカー役の入野君が、劇中は声を発しないので当然歌も歌わないしもったいないな~と思っていたら、最後のフィナーレで美声を聴かせてくれて可笑しかったです。「千と千尋~」の映画版の時のハクですよね。「屋根の歌のヴァイオリン弾き」のモーテルのイメージがあったので、ミュージカルの人かと思っていましたが、ストレートプレイや映像にもたくさん出てらっしゃるんですね。

今回、レイチェルは聖子ちゃんの他に前回と同様、ちえさん(柚希礼音)と新たにMay Jさんが加わりトリプルキャストでした。他のお二人のレイチェルも気になりますが、個人的にはやっぱり聖子ちゃんで観れてよかったかな~(笑)

見応えのある舞台なのに、コロナ禍ということもあってか、あまり入りがよくなかったのは残念でしたが、とにかく今回は全公演完走できたのは本当によかったです!

 
【キャスト】
レイチェル・マロン・・・柚希礼音/★新妻聖子/May J
フランク・ファーマー・・・大谷亮平
ニッキー・マロン・・・AKANE LIV
ストーカー・・・入野自由
サイ・スペクター・・・猪塚健太
トニー・シベリ・・・大山真志
ビル・デヴァニー・・・内場勝則
フレッチャー・・・★大河原爽介/福永里恩/重松俊吾

【スタッフ】
原作脚本:ローレンス・カスダン
脚本:アレクサンダー・ディネラリス
演出・振り付け:ジョシュア・ベルガッセ

(2022.1/21-31 梅田芸術劇場メインホール 2/8-19 東京国際フォーラム ホールC)

KING RICHARD

オスカー授賞式より大分前に観ましたが、ウィルはせっかくの快挙だったのに、余計な騒動の方が話題になってしまい残念でしたね。私も生放送を観ていましたが、一瞬何が起こったのかわかりませんでした。しかし、難しい問題ですね〜人の感情って、ホントに時には予期しない方向に行ってしまうので、人間って難しい生き物だなと思ったりします。

さて、映画の方ですが、とても良かったです!ウィリアムズ姉妹とその家族の話というので楽しみにしていましたが、信念を持って子供の教育をする父親って、どのくらいいるのでしょう。しかも、とても大きな夢に向かって文字通り「ドリームプラン」を立てて、遂行していくって凄いですよね。
もちろんこの姉妹の才能をいち早く見抜いた親も素晴らしいと思いますが、なかなかここまではできないと思うので、ウィリアムズ姉妹が頂点に上り詰めたのも納得です。

わたしはテニスは四大大会をチラチラ観るくらいですが、最近では大坂なおみ選手とセリーナ・ウィリアムズの全米での決勝は印象に残っています。凄い人ですよね。子どもを産んだ後も第一線に復帰して決勝まで行くんですから。

この映画では、そのセリーナではなく、姉のビーナスを中心にした話になっていますが、私はこの人のジュニア時代とかは全く知らなかったので、いろいろ面白い成長の仕方だったんだなと興味深く観れました。これもお父さんの力ですね。

とにかく、家族が一丸となって姉妹を一流のテニスプレイヤーにしようとする姿は胸が熱くなりますね。女の子ばかりというのも面白いし、ワンマンで頑なな父親に、反発する時はあっても協力する母親も素晴らしいです。他の姉妹もそれぞれがお互いを認め合って応援したり自分の道を進んだり、とても温かな家庭であるのがよくわかります。もちろん映画では描かれなかったことも多いかと思いますが、究極のサクセスストーリーであると同時に、家族の物語という誰もが共感できるところを描いてあるのも観やすくなっていますね。

最初はビーナスだけが先を進んでしまい、セリーナの心の内がちょっとせつないです。きょうだいではよくあることですが、それをバネに姉以上の成績を残すようになるセリーナと言う人はやはり凄いなと。きょうだいでライバル同士って難しいですよね~親も困ってしまうことも多いと思いますが、それを上手く導くのも親の手腕で、2人以上の子どもを育てたことのある人なら思い当たることがありますよね(笑)。

主演のウィルはいつものウィル・スミスとは全く違う、家庭での父親としての姿を泥臭く演じています。アクションものやSFなどで観るウィルとは別の引き出しで演じているので、オスカー受賞も納得ですが、ホントにケチがついてしまったのは惜しい。いい人キャラなだけに残念ですね。でも素晴らしい演技でした。

母親役のアーンジャニュー・エリスがまたいいですね~しっかりと父親の後ろで子どもたちを支えている頼もしいお母さんで、やはり同性だけに娘への気持ちは計り知れないものがあったことと思います。

そして姉妹を演じたサナイヤ・シドニーデミ・シングルトンが本当に素晴らしかった!ビーナス役のサナイヤはプレイするシーンも多く、どれほど練習を積んだのでしょう。気持ちの揺れなども上手く表現していてよかったですね~違和感なく天才少女に見えました。

とにかくテニスプレイのシーンの迫力が、スクリーンで観ると半端なく、これは劇場で観てよかったと思います。クライマックスへの持って行き方もエンタメ映画としても上手くできていていいですね。
テニスを知っている人も知らない人も楽しめる作りだったのは、映画として成功ですよね。

オリンピックを観ていると、結構きょうだいで参加している選手が多いのには驚きますが、きょうだいだからこそ一番身近にライバルやお手本がいて、互いに切磋琢磨して成長するのでしょう。

スポーツの素晴らしさをあらためて感じた作品でした。

原題:KING RICHARD
ジャンル:ドラマ/伝記/スポーツ
製作国:アメリカ 
 Color  144分
初公開日: 2022/02/23 
公開情報:ワーナー・ブラザース映画  
映倫:G

監督:レイナルド・マーカス・グリーン
製作:ティム・ホワイト/トレヴァー・ホワイト/ウィル・スミス
脚本:ザック・ベイリン
音楽:クリス・バワーズ
音楽監修:スーザン・ジェイコブス

出演
ウィル・スミス・・・リチャード・ウィリアムズ
アーンジャニュー・エリス・・・オラシーン・ウィリアムズ
サナイヤ・シドニー・・・ビーナス・ウィリアムズ
デミ・シングルトン・・・セリーナ・ウィリアムズ
トニー・ゴールドウィン・・・ポール・コーエン
ジョン・バーンサル・・・リック・メイシー

【解説とストーリー】
ウィル・スミスが女子テニス界のスーパースター、ビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹を育てた破天荒な父親を演じた伝記ドラマ。テニス未経験にもかかわらず、娘たちを世界チャンピオンにするという固い意志と独学による型破りな指導法で、不可能とも思える夢を実現させた父親と娘たちの驚きの実話を映画化。共演はアーンジャニュー・エリス、トニー・ゴールドウィン、ジョン・バーンサル。監督は「ジョー・ベル ~心の旅~」のレイナルド・マーカス・グリーン。
 カリフォルニア州のコンプトンに暮らすリチャード・ウィリアムズは、2人の娘ビーナスとセリーナを最高のテニスプレイヤーに育てると決意し、そのための詳細な計画書も作成していた。治安の悪い劣悪な環境の中、独学で姉妹を指導していくリチャード。姉妹もそんな父の熱意に応えてみるみる成長していく。いよいよ専門的な指導が必要になってくるが、貧しいリチャードには一流のコーチを雇うためのお金もコネもなかった。それでも、なんとかして姉妹にコーチをつけようと奔走するリチャードだったが…。(allcinemaより)


千と千尋



千と千尋キャスト



最初にあのアニメ映画が舞台化されると聴いた時、正直驚きました。そして、どんな演出になるの?とまずは演出がとても気になり、絶対に観たいと思っていたのですが、まぁ驚くほどのチケ難でしたね~(笑)ミュージカルではないので、希望のキャストで一回観れればと思い抽選に挑んだところ、何とか希望のキャストで観ることが出来ました。ラッキー!!(笑)


さて、私が観たのは、楽日の数日前だったのですが、おそらくキャスト、スタッフの方もかなり慣れてらして、一番充実期にあったのでは?と勝手に思っています。


いや~~素晴らしかった!久々に日本のオリジナル新作で感動してしまいました。(^^)

アニメは公開時に劇場で観たのを思い出しますが、この舞台の少し前にもおさらいしました。本当にそのままの世界観を舞台で表現してるんですね。とにかく演出が素晴らしくて、よくぞこんな風に舞台化できたなぁと感心するばかり。ジョン・ケアード恐るべしです!(笑)


冒頭からせりふなどもアニメのままで惹きこまれます。

千尋一家が引っ越して田舎の田園風景の中を車で走るシーンも、今風に上手く映像も使いつつしっかりと原作の世界を再現していました。


最近は映像を多く使った舞台演出も多いのですが、本作は多すぎるわけではなく、ちゃんと盆(回り舞台)を上手く使った本当によく考えられたセットでした。もちろん映像ではないので、油屋の大きな建物とか広い屋内や階段などはコンパクトな感じなのですが、千尋が飛び回る外階段など、なるほどな~と。アニメを観た人ならわかりますよね。


千尋一家が入り込む洞窟から、茶屋の続く温泉町、そして油屋へ続く橋。少し廻ると釜爺のいるボイラー室があったり、リンや千たちの居室、油婆婆の部屋など、コロコロと場面が変わるのも違和感なく観れます。アニメであったエレベーターのシーンや油婆婆の部屋へ行くところなど、本当によく再現されていて驚きました。そのままでしたね~そして、後半の銭婆に会いに行く電車のシーンもアニメのそのまま。本当に凄い再現力です。


まわりのセットにも驚きましたが、何より素晴らしかったのが、パフォーマーの方たちの動きや、その演出。いわゆる黒子ですね。歌舞伎ではよく見る黒子ですが、ここでも大活躍というか、主要登場人物以外はほとんどが黒子さん(パフォーマーさん)のおかげで成り立っているんですね。


発表の時から言われていた、カオナシやオクサレさま、ススワタリや頭、湯バードなど、アニメや映像じゃないと表現しにくいものをどのようにするのか、とても楽しみでしたが、なるほどそう来たのか、と納得。確かにパペットは「ライオンキング」などでも素晴らしい表現方法として使われていますが、カオナシは身体が大きくなるところは本当に一見の価値ありでした。


あのカオナシの表現は凄いです。何人の人が演じてたんだ?もちろん普通サイズのカオナシを演じた方はダンサーさん(私の観た回は辻本さん)なのですが、そのパフォーマンスもまたしなやかで素晴らしいんですよね。カオナシは基本的には喋らない(喋れない)ので、動きが命ですよね。カオナシの孤独感がアニメ以上に人がやることによって伝わってきたような気がします。


釜爺の千手観音のような手もそうですが、黒子さんのパフォーマンスが気にならないのが凄いですよね。ススワタリも黒子さんは見えているのに、全く気になりません。それだけ邪魔にならないような動きが素晴らしいのだと思います。可愛かったですね~このススワタリのグッズとかあったら売れただろうな~(笑)可愛いと言えば、坊が変身させられてしまう坊ネズミも可愛かったですね~このような可愛くてクスっと笑えるキャラクターが出てくるのは、ディズニー作品と同じくホッとさせられて癒されますね。


オクサレさまの湯あみのシーンは水は使えないだろうしどのようにするのか興味津々でしたが、これもまた上手く演出されてましたね。もちろんアニメを見てどんなシーンか知っているからこそなのかもしれませんが、後はやはり千の演技力にかかってくると思います。


そして、ミュージカルではないのですが、途中歌やダンスが入ったり、音楽もとても効果的です。久石さんのオリジナルを元に、上手くアレンジされていたり、何より生バンドが入っていて演奏しているので、迫力もタイミングもバッチリでした。贅沢ですね。


キャストがまたどの役もピッタリで、このメンバーで観られてよかったです!

萌音ちゃんはとにかく小学生にしか見えないところが凄い!(笑)小柄というのもありますが、最初にランドセルを背負って出てきた時も全く違和感なく、そのしぐさも10歳の女の子そのものでした。

舞台では「ナイツ・テイル」以来でしたが、今回の役の方が、ナイツ・テイルの牢番の娘役より合っているような気がします。さすがに上手いですね。ずっと舞台を駆け回っていて、かなり疲れると思いますが、本当に適役でよかったです。


ハク役の醍醐君はお初の方でしたが、よく合ってましたね~端正な顔立ちなので、ハクにピッタリでした。もう一人の三浦君は「レミゼ」でお馴染みなので、どんな演技だったのか気になります。


唯一アニメと同じ役を担った夏木さんの油婆婆は、まぁアニメそのままでした(笑)。銭婆との二役ですが、さすがに上手いですね~大きなお顔の表現もまた凄いですね。朴さんもお上手な方なので、どんな油婆婆だったのか観たくなりました。


釜爺のさとし兄やん(橋本さとし)は歌ってましたね(笑)。この役も結構動きが制限されるので大変だと思います。黒子さんとの息が合ってないとだめですよね。しかしアニメのイメージのままでこのキャラクターも本当に凄いです。


千の面倒を見るリンはゆうみちゃん(咲妃みゆ)。ミュージカル以外でのゆうみちゃんはお初でしたが、なんと、この男前なリンにピッタリ!元男役さんならわかるのですが、娘役出身のゆうみちゃんの男言葉がまたかっこいいんですね。このところ大活躍ですが、ヅカ卒業後も着々と実力をつけて、本当にステキな舞台女優さんになりました!千尋のお母さんの時と、声のトーンも全く変えて、別人の演技はさすが。


このストーリーは子どもが主人公だけど、大人が観るとその奥深いものを強く感じられます。カオナシが持つ孤独感とそれによる間違った考え、千尋の子どもっぽさがこの夢のような出来事により、一気に成長するという人間の強さや可能性など、いろいろなことを考えます。映画の時には気づかなかったことも、今回の舞台で人が演じることによって感じたことも多かったです。


難しい世界観を舞台にしたのは冒険だったと思いますが、大成功だったのではないでしょうか。

演出も美術も演技もピッタリとかみ合って、またジブリファンの方の期待を裏切らない作品になっていたと思います。今回観られなかった方も多いので(娘も土日のチケット希望だったので取れませんでした)7月の配信もですが、是非再演されることを楽しみにしたいですね。まずは観ることができて感謝です♪


【キャスト】
千尋・・・橋本環奈/★上白石萌音
ハク・・・★醍醐虎汰朗/三浦宏規
カオナシ・・・菅原小春/★辻本知彦
リン/千尋の母・・・★咲妃みゆ/妃海風
釜爺・・・田口トモロヲ/★橋本さとし
湯婆婆/銭婆・・・★夏木マリ/朴璐美
兄役/千尋の父・・・大澄賢也
父役・・・吉村直
青蛙・・・おばたのお兄さん
【スタッフ】
原作:宮崎駿
翻案/演出:ジョン・ケアード
共同翻案:今井麻緒子
オリジナルスコア:久石譲


元禄バロックロック

先日の「イントゥ・ザ・ウッズ」に続いてこちらも1月開幕の公演でしたが、コロナ禍で長期間に渡り休演になってしまい本当に残念でしたね。不幸中の幸いというか、私は千秋楽直前の2月に入ってからのチケットだったので、何とか観ることができました。もともと1回分しか取っていなかったのにラッキーでした。

かなり時間も経ってしまい、次の月組もまだ書けてないし、もう週末からはその次の宙組も始まるのに・・・(笑) 少し記憶も怪しくなりかけていますので、簡単にメモです。(花組は担当ではないのでごめんなさい(^^;)

お芝居の「元禄バロックロック」は面白い発想ですよね。時間を操る話は映画ではよくありますが、忠臣蔵をベースにしているのでわかりやすいです。登場人物の名前も聴いたことのある名前ばかりですが、カタカナになるとイメージが変わるのも面白いですね。
忠臣蔵を題材によくぞ突飛な話を考えるなぁと感心しましたが(笑)、最後まで主人公たちの行く末がわからず面白く観れました。

何よりお衣装がステキですね~和物はいつも豪華ですが、今回のはデザインがとても斬新かつ洒落ていていかにも舞台衣装~~って感じで素晴らしかったと思います。特にキラの衣装が凄い!

個人的にはミュージカルが好きなので、ちょっと歌が少ないのは物足りなさを感じますが、これは組によってメンバーに合わせているので仕方ないですね。(^^;

時が経ってしまったので、お芝居の方の印象はかなり薄れてしまったのですが、ショーはよかったですね~
花組100周年を記念してということでしたが、昔懐かしい曲やシーンもたくさん盛り込まれていて歌もダンスも見応えがありました。

特に印象深かったのは、ピアノファンタジーのシーンはいいですね~オリジナルもスカステで観ましたが、演出が面白いと思います。ほのかちゃん(聖乃あすか)一人だけが白燕尾でのロケットも綺麗でした。続く「ラプソディ・イン・ブルー」のシーンではれいちゃん(柚香光)のダンスが堪能できました。れいちゃんはこういうダンスが似合います。マイティ(水美舞斗)とひとこちゃん(永遠輝せあ)の3人でのシーンは素敵でした。

あとに続く花組懐かしのメロディでは、なんと「マイアイドル」からの”スポットライト”という歌、実は私が子供の時に初めて観た生宝塚観劇がこの那智わたるさんのサヨナラ公演の「マイアイドル」で同名主題歌と副主題歌の「スポットライト」は一度で覚えて家に帰ってからも当時あった「主題歌集」を母親と一緒に見ながら飽きるまで歌っていたのを思い出します(笑)。本当に懐かしかったです。(^^;

キャストでは、マイティはやっぱりパッと目を引きますね。個人的には今の花組では一番好きかなぁ。何がよいって笑顔です!マイティの笑顔には癒されますね。いつもニコニコしていて本当に好感度がいい!(笑)

れいちゃんもトップとしてさすがに真ん中が似合うと思いますが、歌もよくなったけれど聴かせるというところまでは行かないのは仕方ないですね。もちろん彼女には彼女の良さがあるのでいいのですが。

相手役となったまどかちゃん(星風まどか)は安定なので、安心して観ていられます。れいちゃんとの並びもいいし、組替えもよかったのでは?と思えます。

ひとこちゃんは正統派ですね~今後の花組を背負う方だと思うので、頑張ってほしいです。

ほのかちゃんは歌がよくなりましたね。以前は声が前に出ずに籠った感じに聴こえましたが、ずいぶん出るようになってすごく成長を感じました。

音くりちゃんはきいちゃん並の美声なので、本当に声に癒されます。お芝居でのツナヨシも可愛くてよかったですね~

他の娘役では星空美咲ちゃんの躍進には驚きますが、実力もあるので安定ですね。マイティと組んだダンスなど、「銀ちゃんの恋」のままで微笑ましかったです。(^^)

花組はあまりリピートしないのでなかなか組子さんも覚えられないのですが、少しずつ安定感が出てきてよかったなと思います。次のリストはショパンも出てくる音楽家の話なので期待度大!今から楽しみにしています♪

忠臣蔵ファンタジー
『元禄バロックロック』
作・演出/谷 貴矢   

【キャスト】
クロノスケ・・・柚香 光
キラ・・・星風 まどか
コウズケノスケ・・・水美 舞斗
ヨシヤス ・・・優波 慧
クラノスケ・・・永久輝 せあ
ツナヨシ ・・・音 くり寿
タクミノカミ・・・聖乃 あすか


【解説】
花、咲き乱れる国際都市、エド。そこには世界中から科学の粋が集められ、百花繚乱のバロック文化が形成されていた。
元赤穂藩藩士の優しく真面目な時計職人、クロノスケは、貧しいながらもエドで穏やかに暮らしていたが、ある日偶然にも時を戻せる時計を発明してしまい、人生が一変する。時計を利用し博打で大儲け、大金を手にしてすっかり人が変わってしまったのだ。我が世の春を謳歌するクロノスケであったが、女性関係だけは何故か時計が誤作動し、どうにも上手くいかない。その様子を見ながら妖しく微笑む女性が一人。彼女は自らをキラと名乗り、賭場の主であるという。クロノスケは次第に彼女の美しさに溺れ、爛れた愛を紡いでいくのだった。
一方、クロノスケの元へ、元赤穂藩家老クラノスケが訪ねてくる。コウズケノスケとの遺恨により切腹した主君、タクミノカミの仇を討つために協力してほしい、と頼みに来たのだ。だがそこにいたのは、かつての誠実な姿からは見る影も無くなってしまったクロノスケだった。時を巻き戻したいと嘆くクラノスケに、時計を握りしめ胸の奥が痛むクロノスケ。だが、次の言葉で表情が一変する。コウズケノスケには、キラと言う女の隠し子がいることを突き止めたと言うのだった・・・。
元禄時代に起きた実話をもとに、様々なフィクションを取り入れ紡がれてきた、忠臣蔵。古来より普遍的に愛されているこの物語を、愛とファンタジー溢れる令和の宝塚歌劇として、エンタメ感たっぷりにお送りします。
クロノスケとキラ、二人の時がシンクロし、エドの中心で愛が煌めく。バロックロックな世界で刻む、クロックロマネスク。
この公演は、演出家・谷貴矢の宝塚大劇場デビュー作となります。  
 

レビュー・アニバーサリー
『The Fascination(ザ ファシネイション)!』 
          -花組誕生100周年 そして未来へ-
作・演出/中村 一徳   

【解説】
1921年、宝塚歌劇の公演数増加に伴い花組と月組が誕生し、初の花組公演が開催されました。2021年は花組が誕生してちょうど100年。そして、この公演では柚香光、星風まどかの花組新トップコンビが誕生致します。
新しい花組の始まりを、誕生100年と共に祝う華やかなショー作品『The Fascination!』。“花”をテーマにした華やかなダンスシーンを中心に、花組の伝統を未来へとつないでいく、“魅力”溢れるダンシング・ステージをお楽しみください。   

(以上、解説は公式サイトより)

イントゥザウッズ

イントゥザウッズ2

こちらも1月に観た舞台なのに、すっかり遅くなってしまいました。(^^;

映画を観た時から舞台版が観たくて待っていたのですが、もう映画版公開から8年も経つんですね。前回日本で上演された宮本亜門版は観ておらず、とても残念に思っていました。

しかし、昨年宝塚を退団されただいもん(望海風斗さん)が魔女役で出演と決まった時から、大好きなソンドハイム作品だし、とても楽しみにしていました。

久々に映画も観ておさらいしましたが、奥の深い大人のファンタジーですよね。とてもダークな世界観で、おとぎ話の主人公たちはたくさん出てくるけれど、子どもにはちょっと怖くて難しいかなと思います。今回観劇した日にお子さんも少しいましたが、小学生くらいまでだと、ストーリーは難しいかもですね。

そんな複雑さを持つ作品ですが、さすがによくできています。自己中心的な登場人物が、いろいろな不幸を背負いつつも、間違えを正して自分の生きる道をみつけて最後には希望を持って進んでいくという全ての大人に語りかけるようなテーマは、いろいろと考えさせられますね。大体おとぎ話って結構奥深いものがありますもの、大人になって深読みすると「なるほど~」と思うことが多々あります。

題名の「森の中へ」というのも、この森が意味するもの、そして、人間の欲や嘘、間違いなど、誰もが心の奥底に持っているものを森に入るという試練によって正すことができるのか、自分に問われているような作品ですよね。

そんなちょっと複雑でダークな世界が、ソンドハイムのこれまた複雑で不気味なサウンドを持つ音楽が盛り立ててくれます。本当にソンドハイムの楽曲は難しいと思いますが、これを日本語で歌うのもまた大変!

今回のキャストの方々は、普段ミュージカルで活躍する方ばかりではなかったので、残念ながら歌というところに関してはちょっと物足りなさも残りました。

この作品では、要になる登場人物はパン屋夫妻と魔女でしょうか。映画でもそうでしたよね。

パン屋夫妻は子どもが欲しいけれど、主人の父親のために隣りに住む魔女の呪いで、呪いが解けない限り子どもは授からないことを知り、魔女から出された課題を解くために奔走することになります。

その彼らが森で出会うのが赤ずきんやシンデレラ、ジャックやラプンツェルたち。皆それぞれ自分の家族や自分のことで手に入れたいものがあったりします。
ヒール役の魔女ですら、ちょっと同情したくなるようなことを抱えていたり、要は誰にでも悩みや苦しみなどはあるわけですよね。

結構シビアに不幸が訪れたりするストーリーですが、最後は自分で自分の道を切り開くという終わり方なので、絶望的ではないところがいいですね。

さて、そのキャストですが、先ほども書きましたようにやっぱりソンドハイム作品をこなすには、それなりの歌える人を配して欲しかったかなというのも本音です。(^^; もちろん魔女のだいもんやヅカ出身のシンデレラ一家、王子役の廣瀬、渡辺ご両人など、ミュージカルで活躍されている方はよいのですが・・・

赤ずきん羽野さんは劇団新感線などでも活躍されていて、声がとても立ちますよね。メチャ、トウの立った赤ずきんで自虐ネタっぽく面白かったです。さすがに上手い!歌もしっかりとこなされていたのはさすがです。

シンデレラ役は最近TVドラマでも大活躍の古川さん。個性的な女優さんですが、演技は上手いですよね。歌も頑張ってらっしゃいましたが、やっぱりこれは映画のアナ・ケンドリックスが素晴らしかったのもあって、ちょっと物足りなさが残りますね。それこそ、熊谷彩春ちゃん辺りで観たかったかな~(^^;

シンデレラの継母役の毬谷さんは久々に拝見しましたが、相変わらずいいお声ですね~ヅカ時代、本当に綺麗なソプラノを聴かせてくれましたが、継姉役の湖月さん、朝海さんのお二人も綺麗でかつ面白く、ヅカOGの底力を見せてくれました(笑)。

ジャック役の福士君はやはり声が通りますね。「スリル・ミー」とか難しいミュージカルにも出演されてましたし、安心して観ていられました。このジャック役は面白いですね。母親役のあめくさんもTVではお馴染みですが、やはりもう一つ歌に力があればな~歌の方ではないので仕方ないのですが惜しかったです。

ラプンツェル役の鈴木さんはお初でしたが、メッチャいい声~~と思ったら音大の声楽科出身なんですね。アニメのラプンツェルとはイメージが違いますが、歌声で聴かせてくれました。

今回ツボだったのが、王子の二人!いや~二人とも歌も上手いし、コミカルな演技が最高でした。
廣瀬さんは昨年の「エニシング・ゴーズ」ですごく三枚目的な役をされていて驚いたのですが、今回もそれに近く、オバカな王子を好演!渡辺さんとのデュエットは聴きごたえもあって楽しかったです。渡辺さんは今度だいもんと夫婦役ですね(ネクスト・トゥ・ノーマルで)楽しみです♪

そして物語の要となるパン屋夫妻ですが、こちらも映画のジェームズ・コーデンとエミリー・ブラントが素晴らし過ぎたので、確かに大変だったと思います。しかし、できたら、おかみさん役はもう少し歌える人にやって欲しかったな~だいもんが出てるからというわけではありませんが(笑)きいちゃん(真彩希帆さん)とか、崑ちゃん(崑夏美さん)とかくらい歌える人で観たかったというのが本音です。瀧内さんファンの方、ごめんなさい。ご主人の方の渡辺さんはコーデンと比べると若々しい感じで苦悩したり迷ったりするのはよく伝わってきましたね。

そして、そんな中、圧巻のパフォーマンスを見せたのが、我らがだいもん!(笑)歌はもちろんのこと、すごく身体能力を要する振りとかも楽々こなして、さすがの演技でした。あちこちから顔を見せるので、移動とかも大変そう(笑)。でも魔女にピッタリでしたね。とても楽しんで演じているのが伝わりました。もちろんビジュアルも綺麗だし、声も七色の声じゃないけど緩急自在に使って、本当に素晴らしい!
宝塚卒業後、初ミュージカル出演でしたが、しっかりミュージカル女優になってました。だいもんは音域も広いし、とにかく無理なく役に溶け込んでしまうのが凄いですね。次の「ネクスト・トゥ・ノーマル」もすでに開幕しましたし、私も近々観に行く予定なので、期待しかありません(笑)。そしてやっぱり真ん中が似合う人です。カーテンコールの時、真ん中で挨拶する姿はファンとしては感激でした!(^^)

同じくヅカOGのターコさん(麻実れいさん)はヅカ時代たくさん拝見しておりましたが、お声だけとは言え出演されていたのは嬉しかったです。あの巨人のシーンは舞台だとどういう風にするのかなぁと思っていたので、なるほどと納得でした。

演出に関しても、よく考えられているとは思いますが、家の中のシーンや森の中という外のシーンなど難しいですよね。これは宮本亜門版の方を観てみたかったかなと。亜門さんはどんな演出だったのでしょう?ブロードウェイのオリジナルの舞台は?映像も観ていないのでわかりませんが、ちょっと気になります。

しかし、おりしも、日本での上演前にソンドハイムが亡くなったのも残念でしたね。スピルバーグの「ウェストサイドストーリー」が全米公開される直前でしたが、これも運命でしょうか。これからもソンドハイム作品はずっと上演され続けることでしょうし、また楽しみにしたいと思います。

<キャスト>
赤ずきん・・・羽野晶紀

★「シンデレラ」
シンデレラ・・・古川琴音
継母・・・毬谷友子
継姉フロリンダ・・・湖月わたる
継姉ルシンダ・・・朝海ひかる
王子・・・廣瀬友祐

★「ジャックと豆の木」
ジャック・・・福士誠治
母親・・・あめくみちこ

★「塔の上野ラプンツェル」
ラプンツェル・・・鈴木玲奈
王子・・・渡辺大輔

ナレーター/謎の男・・・福井貴一

★「パン屋」
夫・・・渡辺大知
妻・・・瀧内公美

魔女・・・望海風斗
巨人(声の出演)・・・麻実れい

<スタッフ>
作詞・作曲:スティーヴン・ソンドハイム
脚本:ジェームズ・ラパイン
演出:熊林弘高
翻訳・訳詞:早船歌江子
音楽監督・指揮:小林恵子

【解説とストーリー】
ブロードウェイ・ミュージカルのレジェンド、スティーヴン・ソンドハイムが1986年に発表し、最高栄誉のトニー賞で、オリジナル楽曲賞を含む3部門を制覇した傑作。今回は、まったくの新翻訳、まったくの新演出で贈る。
 村の小さなパン屋の夫婦には、子どもが授からない。なぜなら、魔女の呪いがかけられていたから。「呪いを解きたければ、森へ行ってとってきな。一、ミルキーな白い牛、二、血のように赤いずきん、三、黄色いコーンの髪、四、きらめく金の靴。三日後の真夜中の、鐘が鳴るまでに」。森を目指したパン屋夫婦が出会うのは、赤ずきん、シンデレラ、ジャックと豆の木、ラプンツェルほか、それぞれに充たされない人生の宿題を抱えた、おとぎ話のおなじみの登場人物たち。彼らの前には、魔女の呪い、巨人族の怒りが立ちはだかるが、それだけではない。本当の敵は、誰もが自分だけの幸福を願うがゆえの、ジェラシー、妨害、うそ、策略のわな…。チャーミング、ファンタスティック。だけどちょっぴりシニカルでダークなミュージカルをあなたに。(公式サイトより)


sウェストサイドストーリー


公開されてすぐに観たのですが、すっかり遅くなりました。(^^;


これはコロナの為にずいぶん公開が延びましたね。


最初は一昨年の暮だったように記憶していますが、1年遅れの昨年暮に全米公開、日本はなぜか2か月遅れの今年2月の公開になりました。


私は年代的に1961年の伝説的なオリジナルの方の映画(ロバート・ワイズ版)は、もちろんリアルタイムでは観ておらず、リバイバル上映の時に初めて観ましたが、その後はTVやDVDで何度も観て、舞台も劇団四季版と宝塚版を観ています。直近だと、宝塚の宙組の舞台が記憶に新しいのですが、本当に楽曲が素晴らしく、CDではオペラ歌手の人(キリ・テ・カナワとホセ・カレラスのが印象的)も歌ってますよね。


そんな超有名な作品を、ここに来てリバイバルとは驚きましたよね~しかも監督がスピルバーグ!(笑)はい、観てすぐに思ったのは、良くも悪くもスピルバーグ作品で、オリジナル映画とは別物として観るといいかなと思いました。(^^;


私はR・W版に魅せられた世代よりは少し下の世代なので、何十回も劇場鑑賞というほどのオタクではないのですが、この新作を観る前に、もちろんオリジナル版もまたおさらいしました。いや~オリジナル版はさすがによくできてますよね。バーンスタインの音楽も、ロビンスの振付も完璧だったと思います。そのオリジナル版は、全体に、舞台をできる限り映像として再現したのに対し、本作はドラマ部分と社会背景に重きを置いた感じでしょうか。ミュージカルというよりドラマ的ですよね。音楽はオリジナルのままですけど、セリフも多く現代にスピルバーグが発信したいことを盛り込んだ感じがします。そこは、社会派も得意なスピルバーグらしいですよね。


冒頭、序曲の最初の口笛の音は、音響のよさに感動しました。一気に惹きこまれます。なるほど、あの音は街のあちこちで仲間を呼び合う音だったのかと、あらためて今頃気づいたり・・・(笑)


R・W版の衝撃的なオープニングにどう対抗するのかと楽しみでしたが、今の映像技術での本作もいいです。街が変わりゆく様子がよくわかり、時代を感じさせますね。


ただ、他でも話題になってますが、ダンスで綴られるオープニングの振付が変わってしまったのは残念。ジョージ・チャキリスとシャークスの3人の有名なポーズがないのはがっかりでした。ロビンスのバレエ的な振付もよかったのにな~舞台でも振付は変えてはいけないと聴いていましたが、今回の映画版はOKが出たと言うことなのでしょうか。なぜ変わったのかちょっと疑問です。


歌のシーンでは、「クール」は舞台ではリフ、映画ではアイス、今回はトニーが歌ってますね。個人的にはR・W版のクールが一番話の流れに合っていて好きかな~あのシーンは名シーンですものね。


体育館のダンスシーンも今風の映像になっていて、オリジナルとはイメージが少し変わりましたね。


クインテットのシーンは、今ひとつ、重唱の面白さが感じられにくかったのですが、なぜかなぁ?同じ楽曲なのに、ここはR・W版の方がインパクトが強かったように思います。


結婚式のシーンは洋装店ではなく実際の教会なんですね。ここも賛否がありそうですが、原作の「ロミオとジュリエット」を意識しているのかなとも思いました。昨年さんざん宝塚の「ロミジュリ」を観たので、原作の方が結構頭にこびりついていて(笑)余計に思ったのかもしれませんが。(^^; 私的にはこれもありだな~と。


警察署内で歌われる「ジー、オフィサー・クラプキ」は楽しいシーンでしたね。映画ならではの見せ場だったと思います。


路上での「アメリカ」のダンスシーンも映画だからこその豪華さで、これぞミュージカル映画ですね。


昨年の「イン・ザ・ハイツ」と似ているという声も聴きましたが、まぁプエルトリコ人の話だし、色彩とかも似ていて当然かと。ステキなダンスシーンでした。


歌で言うとラストシーンが「サムウェア」ではなく「トゥナイト」だったのにはびっくり。確かに今回は「サムウェア」をバレンティーナが歌っているので、これは仕方ないのかもしれませんが、個人的には、R・W版では観るたびにこのラストの「サムウェア」で泣かされていたので、ちょっと残念でした。でも、これは製作陣も悩まれたようですね。解説にもありました(笑)。


有名な「アイ・フィール・プリティ」はR・W版の方が好きかな。デパートでの大勢のパフォーマンスも圧巻でしたが、小さな洋装店で来ることのないトニーとの未来を夢見てマリアとアニータの歌う可愛いシーンは好きでした。


一番泣かされたのは、バレンティーナの「サムウェア」。今回オリジナルのドクがその妻の設定のバレンティーナになっていたのは、もちろん唯一のオリジナルメンバーのリタ・モレノの為の役だったと思いますが、彼女が一人店で歌う「サムウェア」は見所でした。元々この歌自体が本当に美しく、いつ聴いても涙する曲ですが、バレンティーナの想いがストレートに伝わり、素晴らしかったです。プエルトリコ人でありながら、白人のドクと結婚したバレンティーナ。時が経っても、なかなか人種による諍いは無くなることはなく、本当にせつないです。


キャストも賛否がありますが、私は違和感はありませんでした。逆に、R・W版のジョージ・チャキリスのオーラは他の人には出せないだろうなとあらためて感じた次第でして・・・(笑)


今回のデヴィッド・アルヴァレス演ずるベルナルドだって悪くはないです。ボクサーという設定なのでチャキリスとは当然雰囲気も違いますが、ベルナルドと言えばチャキリスという方程式が我々の中に出来上がってしまっているので(笑)、これは新作に出演する人は誰がやっても本当に大変なプレッシャーだったと思います。


それは他のキャストも同じで、トニー役のアンセル・エルゴートは背も高く雰囲気も悪くないのですが、強いて言えばもう少し歌に説得力が欲しかったかな。というか、個人的に歌や声は気になるので、できたら声に魅力が欲しかったかなと思います。すみません、声フェチなので(笑)。


その点、マリア役のレイチェル・ゼグラーとアニータ役のアリアナ・デボーズは素晴らしかった~!二人ともそのまま舞台でも歌えそうですね。デボーズはオスカー助演女優賞最有力のようですが、リタ・モレノとは違ったもう少しマリアに近い友達のようなアニータ像が新鮮でした。実はこのデボーズ、私の知り合いに凄くお顔が似てるんです。ずっとその知り合いのことを思い出しながら観てしまいました。(すみません、個人的な話で(^^;)


リフもあまりにラス・タンブリンのイメージが強いので、マイク・フェイストも大変だったことでしょう。でもよかったと思います。原作のマキューシオと同じく狂気に駆られるような雰囲気が決闘のシーンでの緊迫感をより強調させていました。


ストーリー展開としては、チノが最後に使う拳銃がどこからどのようにしてチノの手に渡ったのかがはっきりしましたね。これはドラマとしては面白かったです。チノもある意味この争いの犠牲者。真面目な青年だったのに、最後は殺人者とかせつないですね。


スピルバーグは人種差別のことや、無くなることのない戦争など、娯楽大作と共に社会の歪みや闇を追った作品を撮っていますが、本作は元々がシェイクスピアの悲劇。中世からは数世紀経っているにも関わらず、結局人間のやっていることって何も変わっておらず、だからこそこのような作品が作られ続けるんだと思います。


元のミュージカルとして観ると、少し長いかな。舞台なら、途中休憩が入るのでよいのですが、映画はちょっと苦しいですね。(^^; でも、スピルバーグが描きたかったことは分かったような気がします。


戦いは誰も幸せにならないのに、今も現在進行形で起きている出来事に、何とも言えない息苦しさを感じてしまいますね。


原題:WEST SIDE STORY
ジャンル:ミュージカル/ロマンス
製作国:アメリカ  
Color  157分
公開情報:ウォルト・ディズニー・ジャパン  
映倫:G
監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作:スティーヴン・スピルバーグ/クリスティ・マコスコ・クリーガー/ケヴィン・マックコラム
製作総指揮:リタ・モレノ/ダニエル・ルピ/アダム・ソムナー/トニー・クシュナー
原作戯曲:アーサー・ローレンツ
脚本:トニー・クシュナー
振付:ジャスティン・ペック
作詞:スティーヴン・ソンドハイム
作曲:レナード・バーンスタイン
指揮:グスターボ・ドゥダメル
オリジナル振付:ジェローム・ロビンズ
エグゼクティブ音楽プロデューサー:マット・サリヴァン
出演:
アンセル・エルゴート・・・トニー
レイチェル・ゼグラー・・・マリア
アリアナ・デボーズ・・・アニータ
マイク・フェイスト・・・リフ
デヴィッド・アルヴァレス・・・ベルナルド
リタ・モレノ・・・バレンティーナ
【解説とストーリー】
レナード・バーンスタイン(作曲)とスティーヴン・ソンドハイム(作詞)が名曲の数々を手がけたブロードウェイ・ミュージカルを1961年にロバート・ワイズ監督が映画化し大ヒットした不朽の名作を、今度は巨匠スティーヴン・スピルバーグが再映画化。移民たちが多く暮らす1950年代のニューヨークの下町を舞台に、互いに敵対するグループに身を置きながら愛し合う若い男女の運命を、現代的なテーマを盛り込みつつ、華麗な歌と踊りで描き出していく。主演は「ベイビー・ドライバー」のアンセル・エルゴートとオーディションで選ばれた新星レイチェル・ゼグラー。共演にアリアナ・デボーズ、デヴィッド・アルヴァレス。また1961年版でアニータ役を演じてアカデミー助演女優賞に輝いたリタ・モレノの出演も話題に。
1950年代後半のニューヨーク。マンハッタンのウエスト・サイドに暮らしていた多くの移民たちは、同胞たちで結束し、互いに助け合うことで厳しい世の中を生き抜いていた。そんな中、プエルトリコ系の若者たちで構成された“シャークス”と“ジェッツ”というヨーロッパ系移民グループの対立が激しさを増していた。ある日、シャークスのリーダー、ベルナルドを兄に持つマリアは、ダンスパーティでトニーという青年と出会い、2人は互いに惹かれ合う。しかしトニーはジェッツの元リーダーであり、2人の恋は決して許されるものではなかったのだが…。(allcinemaより)



ドライブマイカー


劇場で観た映画の感想が本作を含めて5本も溜まっています。(^^;

とりあえずはオスカー授賞式前に邦画のこちらを。オスカーノミネート関連はあと、「ウェストサイド・ストーリー」と「ドリームプラン」が残ってます。授賞式までに間に合うのか・・・(^^;


これ、昨年の夏に公開されてたんですね。デルタ株まん延とオリンピックやらが重なり、カンヌで受賞したことくらいしか知らない作品でしたが、オスカーノミネートで知り、今年に入ってから近所のシネコンでも上映してくれたので、思い切って観てきました。というのも、最初はドラマで3時間、というのに腰が引けて、他のハリウッド映画を優先して観ていたのですが、やっぱり日本映画が作品賞や監督賞、脚色賞にノミネートされるって凄いことだと思い、是非とも授賞式前にと。(笑)


映画を観る前に原作も読みました。

まず思ったのは、オスカー脚色賞ノミネートは納得です。

個人的には村上作品って映像化は結構難しいと思うんですよね。しかも原作は短編で、同作の入っている短編集の他の作品を取り混ぜての脚本。

しかしこれが素晴らしい!本当にうまく話しを膨らましてあるというか、原作にない登場人物やシーンも足してより内容を分かりやすく深めていたと思います。脚色賞、是非受賞していただきたいです!


3時間という長編なのに、その時間を感じさせないのはなぜでしょう?普通はアクションものではないドラマだとだらける部分ができたり、飽きるような気がするのですが、やはり脚本がよいのでしょうね。いわゆるストーリーとしては地味な話なのに、惹きこませるのは凄いです。


主人公の自己再生の物語だと思いますが、演出家兼俳優である家福と彼のドライバーを務めることになったみさきは親子ほども年が違います。それまでの暮らした環境も立場も全く違う二人ですが、実は同じような心の傷を抱えていたことが後半になって一気にわかり、またそこから二人が再生していく様子が描かれていて、これも原作ではなかった設定も含まれており、本当にうまく映画として作られていたと思います。


誰もが持つ様々な後悔ですが、原作にはない、後半の二人でのロードムービーっぽい展開は、亡き者に対する自分の思いをいかに未来に繋げていくかという重要な旅となり、また彼らがこの後の人生をどのように生きていくか、新たな一歩に結びつくわけですよね。


この主人公の二人のみならず、家福が携わる地方都市での演劇ワークショップに参加してくる、韓国人や中国人のスタッフや俳優たちにもまたいろいろな思いがありました。


そして彼女らが劇中劇チェーホフの「ワーニャ伯父さん」で、言語が異なる母国語で演技をするという、見たことのない手法には驚きました。言語のみならず、一人の女優は手話で演技をします。ところが、この手話がとても効いているんですね。字幕は付くけれど、演技に集中して観ることができ、俳優の表現力が何倍も伝わるような感覚がしたのは発見でした。


我々は普段、当たり前のように、一つの舞台だと同じ言語のものを観ています。最近は翻訳物でなくても、外国語上演の場合は字幕が付きますから、海外からの引っ越し公演もそのままの言葉でストレスなく観ることができるようになりました。昔は訳本を暗い場内で観ながら観劇せねばならず、半分も意味がわからなかったことがありましたっけ。(^^; 本当に今は舞台の字幕の技術が進歩したので、確かにこの劇中劇のようなことも可能なんですよね。凄いことだと思います。


他にも音楽のないシーンや、一切音のないシーンも印象的でした。実は音がないのって、すごく緊張感が増して集中してしまうんですよね。もちろん映画館の観客も、それこそ音を立てたら周りに申し訳ないとか思って、思わず緊張していまいます(笑)。音がないと言うと、2011年のオスカー作品賞受賞の「アーティスト」を思い出しますが、特有の効果がありますよね。


そしてこれは映画館で観るからこそ観る側も集中できるわけで、もし自宅のテレビで観ていたら他のことに気を取られやすいので多少なりとも退屈に感じていたかもしれないです。やはり映画は映画館で観るべきという典型かもしれません。


キャストも、大げさに演じるのではなく、淡々と話しが進みます。主人公家福役の西島秀俊は、同時期にTVドラマでポンコツな役をやっていたので、そのギャップが可笑しかったのですが、浮気を繰り返す妻への複雑な思いをずっと心に秘めたままある日突然妻が亡くなってしまい、その思いをどこにぶつけていいのかわからない男を、まさに淡々と演じていてよかったです。北海道でのクライマックスシーンで、自分の気持ちを吐き出すところは見せ場ですね。やはりテレビとは違ってスクリーンの中だと、違った一面が発見できるような気がします。


ドライバーのみさきを演じた三浦透子は、今、朝ドラにも出ているし、歌手でもあるんですね。最初に観た時、田畑智子にチラっと似ているなと思ったのですが、個性的な役をこなせる貴重な役者になりそうですね。原作にはない、みさきの胸のうちを、やはり北海道でのシーンでは見事に表現していて、それまでが感情をほとんど出さない演技だったので、より説得力があったと思います。今後が楽しみですね。


高槻役の岡田将生は原作より少し若い?それだけにあのラストにも嵌るのかもしれませんが。

音役の霧島れいかは久々に見ましたが綺麗ですね。原作の「シェエラザード」からあのように音の過去が作られたのにはびっくり。なるほど、音と言う人が立体的になった感じがします。


手話で話をする女優のユナを演じたパク・ユリムはいいですね。夫役のジン・デヨンと共に、この映画では強い印象を残しました。


大切な人を亡くしても、残された者は生きていかなければならない。辛いけれどそれが残されたものの運命であり義務。物語のセリフとチェーホフのセリフが重なり深い印象を感じます。何だろう、あまり他の邦画にはない、不思議な魅力の作品でした。


濱口監督の他の作品は未見なので、また観てみたいと思います。

オスカー授賞式が益々楽しみになりました♪


英題:DRIVE MY CAR
ジャンル:ドラマ
製作国:日本  
Color :179分
初公開日: 2021/08/20  
公開情報:ビターズ・エンド  
映倫:PG12
監督:濱口竜介
プロデューサー:山本晃久
原作:村上春樹  『ドライブ・マイ・カー』(短編小説集『女のいない男たち』所収/文春文庫刊)
脚本:濱口竜介/大江崇允
撮影:四宮秀俊
美術:徐賢先
編集:山崎梓
音楽:石橋英子
出演:
西島秀俊・・・家福悠介
三浦透子・・・渡利みさき
霧島れいか・・・家福音
岡田将生・・・高槻耕史
パク・ユリム・・・イ・ユナ
ジン・デヨン・・・コン・ユンス
ソニア・ユアン・・・ジャニス・チャン
アン・フィテ
ペリー・ディゾン
安部聡子・・・柚原
【解説とストーリー】
「ハッピーアワー」「寝ても覚めても」の濱口竜介監督が主演に西島秀俊を迎えて村上春樹の同名短編を映画化し、カンヌ国際映画祭でみごと脚本賞に輝いた人間ドラマ。秘密を残して急死した妻に対する喪失感を抱えたままの舞台俳優兼演出家の男が、専属ドライバーとなった孤独な女性と行動をともにしていく中で次第に自らの運命と向き合っていく姿を緊張感あふれる筆致で描いていく。共演は三浦透子、霧島れいか、岡田将生。
舞台俳優で演出家の家福悠介は、妻の音と穏やかで満ち足りた日々を送っていた。しかしある日、思いつめた様子で“今晩話がしたい”と言っていた音は、家福が帰宅する前にくも膜下出血で倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまう。2年後、『ワーニャ伯父さん』の演出を任された演劇祭に参加するため愛車で広島へ向かう家福は、寡黙な女性みさきを専属ドライバーとして雇うことに。やがて様々な国から集まったオーディション参加者の中に、かつて音から紹介されたことのある俳優・高槻耕史の姿を見つける家福だったが…。(allcinemaより)




王家に捧ぐ歌






長文です(^^;


昨年秋にはコロナも少しずつ落ち着いてきていて、今回の御園座公演は遠征する気満々だったのですが、最初に抽選にはずれたのと、年明けからのオミクロンの猛烈な勢いで、さすがに遠征は無理だと諦めました。本当に一番猛威を奮っていた2月公演ということで、初日が大幅に遅れるという辛い時期を経ての公演となりましたが、何とか10日間だけでも幕が明けられたこと、そして何よりライヴビューイングや配信で、遠くの我々にも観る機会を与えられたことには感謝しかありません。


それにしても、私はこっちゃん主演の外箱ミュージカルには縁がなく、「阿弖流為」以外は、いまだに悔やまれる「ロックオペラ モーツァルト」「エル・アルコン鷹」もライヴビューや配信での観劇でした。今度こそと思ったのに、本当にコロナのせいもありがっかりです。


でも、まずはBDを待たずして配信で観られるというのはありがたいですね~大スクリーンの映画館で観たかったところですが、おうちで観られるならそれが一番ストレスもなく、娘と盛り上がって観られるので(笑)最高です!


この「王家に捧ぐ歌」はまあ様(朝夏まなと)の宙組版をスカステで鑑賞しただけなのですが、最初に大劇場版を観た時に、ごめんなさい(先に謝っておきます)、あまりに怜美うららさんのアムネリスが衝撃的過ぎて、途中リタイアした記憶があります。(^^; アイーダはオペラはもちろん、劇団四季のエルトン・ジョン版も観ていて、四季のは濱田めぐみさんの圧倒的な歌に惹きこまれて忘れられない舞台です。オペラではアムネリスはメゾソプラノ、アイーダがソプラノですが、四季版でもアムネリスの方も凄くいいお声でした。


でも宙組の大劇場版は本当にびっくりでしたね~その後博多座版を観て、ようやく納得できましたが、初演の星組ではアムネリスが当時娘役トップだった檀れいさん、アイーダはとうこさん(安蘭けい)だったそうで、そちらは未見なのですが、う~ん、宝塚ではアムネリス役はとにかくビジュアル重視なのかなぁと。。。。(^^;


し、しかし・・・今回星組で上演と聴いた時は、もちろん、ラダメスとアイーダは、ことなこ(礼真琴と舞空瞳)がやるのはわかっているものの、アムネリスはくらっち(有沙瞳)しかいないと確信してからはこっちゃんラダメスだけでも期待値MAXだったけれど、その倍もの期待を感じてしまいました(笑)。


大方の予想通りのキャスティングで、実際の舞台も本当に素晴らしく、もうこれはこの後大劇場でもう一度組子全員でやって欲しいと強く願います!


先に締めの言葉みたいな文章が来てしまいましたが(笑)、見応えありましたね。


噂になっていたお衣装や新演出も、私は「これもありだな」と思いました。

以前、初めて外部で「ロミジュリ」を観た時も、ジーンズにスマホを持つヴェローナの若者に驚きはしたものの、音楽に合っているし、「ミュージカル モーツァルト!」もそうですよね。もちろん「ロクモ」も。
そして、最近ではオペラでも装置や衣装を現代風にして、音楽はそのままという斬新なものも多いです。


もちろん宙組版を観ると、キラキラした豪華で重厚な衣装に圧倒されそうになりますが、今回衣装もだけど、舞台装置がシンプルな分、音楽や歌、話の内容に集中できたような気がしました。
シンプルさが返って私的にはよかったかなと。御園座は芝居小屋なのでたぶん演舞場などと同じくらいの広さだろうし、そうなると逆にシンプルな方がキャストが映えるような気がします。

そして、エジプト側とエチオピア側とではっきりと白黒で色分けされている衣装は、「ロミジュリ」の青と赤にも似ていますよね。でも観ている方は解りやすいです。(笑)大体ストーリーもちょっとロミジュリっぽいし。インタビューで本人も言ってみえましたが、一つには立ち回りなどが今回は動きやすそうで、古典のコスチュームより切れの良さを感じますよね。もちろんこっちゃんの身体能力のおかげもありますが(笑)おそらく最近の舞台の演出(特に外部)が全て軽めのお衣装になっているのはそんな理由もあるのかなと思います。金髪のロングヘアーもスチール写真以上に動きが入るとステキでした!


しかし、何とも偶然とはいえ、悲しい戦争のニュースが毎日流れると時を同じにしての公演となり、この舞台で語られる言葉の一つ一つが、いつも以上に心に沁みたのはおそらくご覧になった方が皆感じたことと思います。舞台挨拶でもこっちゃんが述べてましたが、コロナに加えてのこの状況・・・・


私も観劇しながら、なんとも人間というのは争いを止めることはこの先も人がいる限りないのだろうなと思いました。それは史劇やSFなどを観ていてもいつも感じるんですけどね。
民族同士の戦いや差別はおそらく人間が存在する限りなくならないのでしょう。でも、文明が発達していく上で、昔と同じことをやっていいわけがなく、本当に心が痛みます。


「戦いは 新たな戦いを生むだけ」


という歌詞がこんなに心に響くとは、逆に哀しいなと思います。
このような作品が長く観続けられているのは、どの時代でも感じることがあるからこそですね。


今回の星組のキャスト、本当に素晴らしかったです!私は星組ファンなので贔屓目もあるのかもしれませんが、満足度は宙組版より断然上でした!(笑)今まで、星組はこっちゃんを除くとあまり歌が上手いというイメージがありませんでしたが、今回は脇に至るまで歌で聴かせてくれるし、「星組、こんなに歌えたっけ?」と驚いたくらいです(笑)。


こっちゃんのラダメスは、オペラでのパバロッティやドミンゴなど大柄なテノールの方や長身のまあ様や湖月さんのイメージが強かったのですが、こっちゃんは歌の力と目力で将軍ラダメスを演じ切りましたね。歌が圧巻なのはわかってはいたけれど、やっぱり凄い!本当にこれは生で観たかった(聴きたかった)です。こっちゃんの歌は生で聴くとまた何倍もの感動を得られますから。(だからリピートするのですが(^^;)もちろん、立ち回りもさすがで、柳生十兵衛にも負けない鋭さが光ってました(笑)。
アイーダへの愛が募るところがもう少し長い時間をかけて描かれているといいなと思いましたが、これはストーリー展開上仕方ないですね。(^^; でも、四季版でも号泣だったラストの地下牢のシーンはやはり涙涙ですね。配信の舞台でのラダメスとアイーダの涙にはこちらも涙なくしては観られませんでした。

しかし、今回も悲恋でしたね~「ロミジュリ」「柳生忍法帖」と悲恋続きですが、次はハッピーエンドかな?(笑)


そして元来のストーリーではタイトルロールとなるアイーダ役のなこちゃん!歌も上手くなりましたね。危なげなくすべての楽曲をこなしていたので驚きました。宙組のみりおんさん(実咲凛音)のアイーダはお気に入りだったのですが、なこちゃんのアイーダは、ジュリエットに引き続き、自分をしっかりと持った強い女性として描かれていましたね。お衣装もよく似あっていてステキでした。お得意のダンスがほとんどなかったのは残念でしたが、フィナーレで魅せてくれましたね。


そして大絶賛だったくらっちのアムネリス!そうです、アムネリスはこうでなくては!!!(笑)美貌と美声を兼ね備えたキャストがやらないと、説得力がないと思うんですよね。最後のパレードでの並びでもわかる通り、このストーリーはアイーダとラダメスとアムネリスの3人のお話しです。3人の力量が揃ってこその舞台だと思うので、本当に今回の星組はバッチリだったと思います。くらっちは華やかさもあるし、タカピーな雰囲気も出せるし、だけどラダメスを思う時の女心とかホロっとするところも上手くて、感情移入しやすいアムネリスでした。
そして、今回のアムネリスを観て、「あれ?アムネリスってこんなに歌うところあったっけ?」と思ってしまいました。宙組版では印象薄かったんだな~(^^;


その宙組ではゆりかさん(真風涼帆)とずんちゃん(桜木みなと)がやったウバルド。アイーダの兄ですが、そう、この設定もロミジュリのティヴォルトと似てますよね。2番手が担ってきたこの役を今回演じたしんちゃん(極美慎)は、やっぱりビジュアルのよさが光ってますね。いつも舞台のどこにいてもすぐにわかるくらい下級生の頃から目立ってましたが、敵役的で好戦的なキャラクターを目ヂカラで好演してました。声が高いので歌がもう一つ迫力に欠けるのですが、どちらかと言うとちぎさん(早霧せいな)っぽいスターさんなのかもとちょっと思いました。今後どんな風に成長していくのか楽しみですが、アクの強さが出てくるといいかな~


ラダメスを取り巻く戦友のケペルとメレルカを演じたぴーすけ(天華えま)天飛君(天飛華音)は二人ともいいですよね~ぴーすけのビジュアルが私は以前から好きなのですが、今回も素敵でしたね~正統派ですよね。そして天飛君はしゃべる声とかもこっちゃんに似てきた?(笑)やはり舞台のどこにいてもすぐにわかるという個性の持ち主ですから、益々今後に期待したくなります。


ベテラン勢では悠真さんのファラオは流石の存在感。そして悠真さんの歌をこんなにしっかりと聴いたのは初めてかも。いや~素晴らしい歌でした。お声もいいし、威厳のあるファラオにピッタリ過ぎました。


もし専科の方が入らなければファラオはこの方?と思っていた輝咲さんのアモナスロも素晴らしい!ビジュアルはラスプーチンのようでしたが(笑)、やっぱりお声もいいし本当に安心して観ていられます。アモナスロはオペラでもメインキャストの一人ですが、難しい役ですよね。これは芸達者な輝咲さんだからこその名演だったと思います。

フィナーレも世界観がまた本編とは違ったりして楽しかったです。なつさん(白妙副組長)が、リゾート風と言ってみえましたが、元々ファトマの衣装もリゾート風ですよね~(笑)


窮屈だった古代エジプトと違い、現代は自由な世界、ということで、今の社会を感じられるフィナーレでした。それでも理不尽なことが起こってしまう今の現実の世界はやっぱり悲しみしかないですね。
デュエダンも宙組のと同じ振付だそうですが、やっぱり踊る人が変わると違ってみえます。私はことなこのファンなので、うっとりと見入ってしまいました。(笑)


本当に一日も早く世界に平和が訪れることを祈るばかりです。
今、この作品を観られたことに、何かの縁を感じると共に、皆で祈りたいですね。


グランド・ロマンス
『王家に捧ぐ歌』
-オペラ「アイーダ」より-

脚本・演出/木村 信司

【キャスト】
ラダメス・・・礼 真琴
アイーダ・・・舞空 瞳
ファラオ・・・悠真 倫
ファトマ・・・白妙 なつ
ネセル・・・天寿 光希
アモナスロ・・・輝咲 玲央
カマンテ【エチオピア王家の元家臣】・・・ひろ香 祐
ヤナーイル【囚人】・・・音咲 いつき
ヘレウ【神官】・・・朝水 りょう
アムネリス【エジプト王ファラオの娘】・・・有沙 瞳
ケペル【ラダメスの戦友】・・・天華 えま
エジプトの戦士【伝令1】・・・夕渚 りょう
エジプトの戦士【伝令】・・・天希 ほまれ
ワーヘド【女官】・・・華雪 りら
メウ【神官】・・・遥斗 勇帆
エジプトの戦士【伝令2】・・・蒼舞 咲歩
フィブラーイル【囚人】・・・七星 美妃
アウウィル【女官】・・・二條 華
エジプトの戦士【伝令3】 ・・・希沙 薫
ウバルド【アイーダの兄】・・・極美 慎
サウフェ【エチオピア王家の元家臣】・・・碧海 さりお
エチオピアの戦士【歌手】 ・・・夕陽 真輝
イトネーン【女官】・・・彩園 ひな
メレルカ【ラダメスの戦友】 ・・・天飛 華音
マーリス【囚人】・・・都 優奈
ターニ【女官】・・・瑠璃 花夏
イブリール【囚人】・・・星咲 希
タラータ【女官】・・・綾音 美蘭
アルバア【女官】 ・・・麻丘 乃愛

【解説】
ヴェルディのオペラとして有名な「アイーダ」を、宝塚バージョンとして新たな脚本、音楽で上演した『王家に捧ぐ歌』。古代エジプトを舞台に、エジプトの若き将軍ラダメスとエジプト軍に捕らえられ奴隷となったエチオピアの王女アイーダとの悲恋を、荘厳な音楽に乗せて華やかにドラマティックに描いた本作は、2003年星組での初演が絶賛を博し、第58回芸術祭優秀賞を受賞致しました。2015年宙組での再演も好評を得たミュージカル大作が7年振りに宝塚歌劇の舞台に登場。ビジュアルを一新し、礼真琴を中心とした星組がお届けする『王家に捧ぐ歌』の新たなる世界にご期待ください。(公式サイトより)



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Author:choro
2005年よりYAHOOブログにて映画感想を中心としたブログを続けてまいりましたが、ヤフブロが終了ということで、2019年3月に引っ越してまいりました。

映画の他、最近は舞台(主にミュージカル)感想と半々くらいの割合での記事更新になっておりますが、どうぞよろしくお願い致します。

尚、過去記事はYAHOO仕様だった為、レイアウト等崩れていると思いますがお許しくださいませ。